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インドネシアにおける環境汚染の現状と対策、環境対策技術ニーズ 

政策動向と課題

(最終更新日:2016年4月1日)

インドネシアはユドヨノ大統領が任期満了(2期10年間、2004-2014、3選禁止)による退任の後、2014年10月にジョコ・ウィドド大統領が就任しています。

新大統領のもと、策定された国家中期開発計画2015-2019(RPJMN2015-2019)では

  • 人間開発(教育、保健、住宅、精神・個性)
  • 食料とエネルギーの確保、海洋国家としての環境整備
  • 所得や地域間の格差解消

を重視する開発政策を進める、としています。この国家計画の政策方針に沿って、2015年7月には環境林業省開発戦略計画2015-2019(RENSTRA LHK 2015-2019)が策定され、そのなかで、環境と林業に係る政策と戦略は次のようにまとめられています。

政策

  1. 水の安全確保
  2. 保健
  3. 食料の安全確保
  4. エネルギー安全確保
  5. 観光振興
  6. 天然資源と環境の保全、災害対策
  7. ガバナンス改善
  8. 生産性と国際競争力強化
  9. 違法伐採撲滅

戦略方針

  1. 環境容量、公衆衛生環境および水の安全性を確保し、水質や大気などの環境質を改善する。
  2. 持続可能な方法で森林資源と環境機能を利用し、社会秩序のもとで経済と福祉を向上させる。
  3. 天然資源を保護し、その生態系と生物多様性を保全し、持続可能な開発につながる生活支援システムを確立する。

これらの政策の方向と戦略の方針について、水、大気などについての具体的な汚染対策を整理すると、次のとおりです。

水質汚濁対策

政策1の「水の安全確保」において、対象河川流域を15流域に絞り、実施施策は@河況係数 の改善、A汚濁負荷削減と廃棄物の管理強化、BBOD、COD、大腸菌などの水質改善およびC水環境への廃棄物と排出汚濁負荷量の削減です。

大気汚染対策

政策2の「保健」の施策に、大気質の改善(全州)、野焼き・泥炭地火災が発生しているホットスポット煙霧対策(スマトラ島とカリマンタン島)が含まれています。

有害、危険、有毒(B3)廃棄物対策

政策2には、B3管理の強化と汚染土地の回復事業(全州)も挙げられています。

エネルギー確保、自然生態系保全など

政策4の「エネルギーの安全確保」の施策には、森林域におけるバイオマス生産、小規模水力発電開発、森林保護区域における地熱発電の開発、一般廃棄物やB3廃棄物のエネルギー源としての再利用、政策6の実施施策には天然資源と環境の保全、災害対策が挙げられています。

そのほかの政策には、食料の安全確保(政策3)、観光振興(政策5)、ガバナンス改善(政策7)、生産性と国際競争力の強化(政策8)、違法伐採撲滅(政策9)があります。

以上の環境保全と森林関係の政策は12種の実行プログラムにまとめられていますが、そのなかにADIPURA(県/市などの環境表彰事業)、PROPER(情報公開と企業の環境管理評価格付け事業)のような非規制的事業を含む施策もあります。

各プログラムは、三つの戦略方針によりグループ化し、マトリックス表として整理されています。責任部局、目標と達成度の数量化指標も含まれているマトリックス表は、インドネシア政府が導入している行政評価制度「SAKIP」とリンクしています。各実行プログラムを構成する施策毎の達成状況は行政評価報告書(LAKIP)として公表されます。

以上のような政策方針の策定、実行体制と評価システムが整っている一方、インドネシアは大気汚染、水質汚濁、廃棄物管理、生態系保全などいずれの分野にも、多くの課題を抱えています。

(2016年2月時点の調査に基づく)

詳細情報

インドネシアにおける政策動向と課題、環境汚染対策の現状 [PDF 434KB]
  1. 政策動向と課題
  2. 環境汚染対策の現状

(2016年2月時点の調査に基づく)

インドネシアにおける産業排水対策に関わる現状、政策動向と課題 [PDF 225KB]
  1. 環境規制の執行状況
  2. 人材育成・組織整備の状況
  3. 技術開発・普及に係る政策等の実施状況

(2011年3月時点での調査結果に基づく)