FASHION&ENVIRONMENTファッションと環境の現状
ファッション産業の特徴や環境負荷等の実態を
5つのポイントで見てみましょう
1
産業の
全体像
海外で生まれ日本で消費される服の一生
洋服が作られてから廃棄されるまでの流れ

ファッション産業では、原材料の調達、生地・衣服の製造、そして輸送から廃棄に至るまで、それぞれの段階で環境に影響を与えています。現在、企業においては環境負荷を少しでも低減させるための様々な取り組みが図られていますが、衣服は色々な素材が混合されてできており、また海外における生産段階は、数多くの工場や企業によって分業されているため、環境負荷の実態や全容の把握が困難な状態となっています。

- POINT
- グローバルに分業化された、長く複雑なサプライチェーンがファッション産業の特徴です。
2 製造段階 1枚の服にも、こんなに資源が!
生産時における産業全体の環境負荷
(原材料調達から店頭に届くまで)
出典元:環境省「令和2年度 ファッションと環境に関する調査業務」報告書(P.14~)[PDF2100KB])
様々な負荷がかかります
私たちが店頭で手に取る一着一着の洋服、これら服が生産されるまでのプロセスではCO2が排出され、原料となる植物の栽培を中心に大量の水が使われます。服一着を作るにも多くの資源が必要となりますが、大量に衣服が生産されている昨今、その環境負荷は大きくなっています。
- POINT
- 衣服の製造には様々な資源が必要となり、また環境負荷が発生します。
3
販売・
利用段階
より安くより多くって、いいこと?
国内アパレル供給量・市場規模・衣類の
購入単価の推移


国内における供給数は増加する一方で、衣服一枚あたりの価格は年々安くなり、市場規模は下がっています。傾向として大量生産・大量消費が拡大しているとも言え、衣服のライフサイクルの短期化による大量廃棄への流れが懸念されます。
1人あたり(年間平均)の
衣服消費・利用状況

出典元:環境省「令和7年度循環型ファッションの推進方策に関する調査業務」におけるアンケート調査
手放す枚数よりも購入枚数の方が多く、一年間一回も着られていない服が一人あたり24着もあります。
- POINT
- ファッションの短サイクル化や低価格化がより多くの服を生み出し、消費されることにつながります。
4 3R活動 服が使われずに、しまい込まれている?
家庭での衣類の使用状況

消費者アンケートの分析結果及び、家庭への新品衣類の投入量(推計値)に基づき推計。推計対象年は2023年
服を長く大切に使うことはとても重要ですが、持っている服の45%が、使われずにしまい込まれています。たくさんの服がしまい込まれていると、引っ越しの際など、大量に廃棄してしまうことにつながってしまいます。持っている1着1着の服に日頃から気を配り、もう着ないと思ったら自治体・店頭回収等に出したり、リユースショップを活用するなど、適切に手放すことを検討しましょう。
5 3R活動 選ばれているのは、どんな別れ方?
服を手放す手段の分布

出典元:環境省 令和7年度循環型ファッションの推進方策に関する調査業務 報告書概要版(マテリアルフロー)[PDF1700KB]
服を手放す手段は大きく分けて三つあります。一つ目は、リユースショップやフリマアプリ等を通じ古着として譲渡や売却すること。二つ目は資源として、または地域や店舗で回収してもらうこと。三つ目は可燃ごみ・不燃ごみとして廃棄すること。この「可燃ごみ・不燃ごみとして廃棄」を減らすことがサステナブルファッションのために必要となります。「可燃ごみ・不燃ごみとして廃棄」されている服を減らすためには、できるだけ服を長く大切に着て、手放す場合は、まずはリユース品として他の人に使ってもらえないか確認することが重要です。難しい場合には、資源回収として排出してリサイクルするなど、できるだけごみとして廃棄しないようにしましょう。
生活者が手放したあとの服の行方(2025年)

出典元:環境省 令和7年度循環型ファッションの推進方策に関する調査業務 報告書概要版(マテリアルフロー)[PDF1700KB]
※各割合(%)は家庭から手放した衣類の総量を分母としています。
※リサイクル率にはウエス(機械手入れ用の雑巾)など繊維に戻らないものを含み、 またサーマルリカバリーについては除いています。
※リユース率には海外輸出される衣服を含みます、また古着の海外輸出は輸出先国の現地産業に影響を与える懸念がある為、国内における更なるリユースの推進が課題です。
手放した服がリユース・リサイクルを通じて再活用される割合の合計は約42%となっており、年々その割合は高まってきていますが、まだまだ改善の余地はありそうです。
GOOD PRACTICES企業・自治体等による好事例
- POINT
- 私たちが手放した服のうち再利用・再資源化される割合は約4割にとどまります。
6 廃棄段階 捨てられた服のゆくえ
リユース・リサイクルされずに、
焼却・埋め立て等される服の量

出典元:環境省 令和7年度循環型ファッションの推進方策に関する調査業務 報告書概要版(マテリアルフロー)[PDF1700KB]
服がごみとして出された場合など、リユース・リサイクルされずに焼却・埋め立て等により処分される量は、年間で約46万トン。この数値を換算すると、大型トラック約130台分を毎日焼却・埋め立て等していることになります。
- POINT
- 毎日廃棄される大量の衣服を処理するためにも、環境負荷が生じており、現状を変えてゆく必要があります。
家庭から捨てられる衣類の現状と削減目標

政府は、家庭から廃棄される衣類の量を、2030年までに2020年度比で25%削減する目標を掲げています。廃棄されてしまう服を減らすため、日本全体で協力し、この問題に立ち向かっていきましょう。
循環型モデルで廃棄のない世の中へ
企業が
取り組むこと生活者が
できること
「大量生産・大量消費・大量廃棄」の一方通行(リニア)型から、「適量生産・適量購入・循環利用」により、廃棄される衣服が少なくなる循環(サーキュラー)型への取り組みが始まっています。
- POINT
- 循環型モデルを実現するためには、衣服を製造・販売する企業と使用する生活者の双方のアクションが不可欠です。
循環型モデルへと踏み出した
企業の取り組み
企業では循環型モデルを実現するために、生産工程で廃棄される繊維を少なくすること、生活者に長く着てもらうために色落ちしにくい染色技術やほつれにくい縫製技術などの開発、リサイクルを想定し再利用しやすい素材選びや分解しやすいデザイン、さらにはモノマテリアル(単一素材)での商品開発など、様々な取り組みが検討されています。また、古い衣服の回収しやすい仕組みづくりやリサイクル技術の開発、元の製品に新たな付加価値を持たせて別の製品として再生させるアップサイクルへの取り組みや、リペア(修繕)サービスの拡充などにも及んでいます。
また、先進的に取り組む企業による連合組織「ジャパンサステナブルファッションアライアンス(JSFA)」が2021年に設立され、 2050年に向けて「カーボンニュートラル」「ファッションロスゼロ」を実現することを目指した取り組みが進んでいます。
世界で加速する、
トレーサビリティと透明性の確保
ファッションは原材料から販売まで長く複雑なサプライチェーンとなっていますが、その透明性を求める動きが国際的に加速しています。温室効果ガスの排出量、水の使用量、水質汚染など環境負荷の把握や、ムリな労働を課していないかといった労働環境の把握を求める動きがグローバルブランドを中心に高まっており、国内企業も対応が求められています。
GOOD PRACTICES企業・自治体等による好事例
INTERESTサステナブルファッションへの関心
この先のファッションへ、
踏み出す準備はできている?
多くの関心を集めるサステナブル
ファッション!
サステナブルファッションへの関心割合

出典元:環境省「令和7年度循環型ファッションの推進方策に関する調査業務」におけるアンケート調査
アンケートによると私たちの6割はサステナブルファッションを認知しています。約4割が関心を持っている、又は具体的な取組を行っており、サステナブルファッションへの関心は高まっていると言えます。
私たちが取り組んでいること
取り組みたいと思っていること

出典元:環境省「令和7年度循環型ファッションの推進方策に関する調査業務」におけるアンケート調査
「本当に必要かどうか考えて購入する」は8割以上の人が現在取り組んでいる、もしくは今後取り組みたいと思っています。その他、適切に手入れし長く着ること、衣類回収やリユースに協力することも、6割以上の人が支持しています。今自分にできることは何か、考え、行動してみましょう。
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