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課題成果報告

A-0804 海洋酸性化が石灰化生物に与える影響の実験的研究
研究代表者
所属名・氏名
野尻 幸宏
((独)国立環境研究所 地球環境センター)
実施期間(年度)H20-22
 海水のCO2濃度が増加し海洋が酸性化する問題が懸念されています。本研究では、将来どのような海洋生物種にどのような酸性化影響が現れるかを推測するために、石灰殼を作る底生生物を中心に、将来のCO2濃度に調整した海水で生物を飼育して影響を調べる実験を行います。
 食用の二枚貝としてエゾアワビの稚貝の飼育実験をCO2濃度を変化させて行いました。その結果、炭酸のカルシウムの結晶が物理化学的に溶解する目安の1500ppmより低い800ppm程度でも殻の異常が見られることがわかり、今後の大気濃度増加が貝の成長に影響を与えうることが示唆されました。また、酸性化に敏感とされるウニの幼生では、産業革命以降の大気CO2濃度増加が既に成長にわずかな影響を与えている可能性も示唆されました。

成果報告スライド

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報告スライド
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資料
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