環境省環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書令和2年版 環境・循環型社会・生物多様性白書状況第1部第4章>第6節 復興の新たなステージに向けた未来志向の取組

第6節 復興の新たなステージに向けた未来志向の取組

2018年8月、除染や中間貯蔵、汚染廃棄物の処理といった環境再生の取組に加え、地元のニーズに応え、脱炭素やリサイクル、自然との共生など、環境の視点から地域の強みを創造・再発見する「福島再生・未来志向プロジェクト」を発表しました。

本プロジェクトでは、官民連携によるリサイクル等の環境技術を活かした産業創生、自然公園等の自然資源の活用、脱炭素まちづくりなどを効果的に組み合わせ、福島県や関係自治体と連携しつつ、最先端の取組を進めていきます。また、放射線健康不安に対するリスクコミュニケーションや広報・情報発信を通じて地元に寄り添いつつ、事業を進めることとしています。

2019年度においては、産業創生への支援として、特定復興再生拠点区域の復興を支えるリサイクルセンターの整備に着手しました。また、特定復興再生拠点区域等を対象とする低炭素・資源循環「まち・暮らし創生」FS事業において、バスシェアリングやソーラーシェアリング、農地集約及びドローン・IoT等を活用した営農再開、バイオマス活用による熱電併給等について実現可能性の検証を進めています。自然公園等の自然資源活用については、2019年4月に「ふくしまグリーン復興構想」を福島県と共同策定し、磐梯朝日国立公園の魅力向上など具体化を進めています。これに加え、今後は福島県内の再生可能エネルギーの需要拡大や水素社会の構築に向けた支援などの取組も進めることとしています。