環境省環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書平成26年版 環境・循環型社会・生物多様性白書語句説明>[か]

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カーシェアリング

複数の人が自動車を共同で保有して、交互に利用すること。個人で所有するマイカーに対し、自動車の新しい所有・使用形態を提唱。走行距離や利用時間に応じて課金されるため、適正な自動車利用を促し、公共交通など自動車以外の移動手段の活用を促すとされる。自動車への過度の依存が生んだ環境負荷の軽減や、交通渋滞の緩和、駐車場問題の解決、公共交通の活性化などが期待される。

カーボン・オフセット

自らの日常生活や企業活動等による温室効果ガス排出量のうち削減が困難な量の全部又は一部を、ほかの場所で実現した温室効果ガスの排出削減や森林の吸収等をもって埋め合わせる活動。

カーボン・オフセットプロバイダー

カーボン・オフセットを推進するため、全国各地でカーボン・オフセット案件の発掘や算定・無効化等の手続を行う団体。

カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト(CDP)

世界の機関投資家等が代表して企業の気候変動に関する情報開示を要請し、企業や政府の低炭素化を促進する活動を行っている団体。

カーボン・ニュートラル

カーボン・オフセットをさらに深化させ、事業者等の事業活動等から排出される温室効果ガス排出総量の全部を他の場所での排出削減・吸収量でオフセット(埋め合わせ)すること。

カーボンフットプリント制度

商品・サービスの原材料調達から廃棄・リサイクルにいたるライフサイクル全体における温室効果ガス排出量をCO2量に換算し表示する仕組み。

海岸防災林

海岸沿いの、潮害の防備、飛砂・風害の防備等の災害防止機能を有し、農地や居住地を災害から守るなど地域の生活環境の保全に重要な役割を果たしている林のこと。

外部不経済

ある企業や消費者の経済活動が、市場取引によらずに第三者に不利益・損害を与えること。

海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律

昭和45年法律第136号。[1]船舶、海洋施設及び航空機から海洋に油、有害液体物質等及び廃棄物を排出すること、[2]油、有害液体物質等及び廃棄物を海底下廃棄すること、[3]船舶から大気中に排出ガスを放出すること並びに[4]船舶及び海洋施設において油、有害液体物質等及び廃棄物を焼却することを規制すること等により、海洋汚染等の防止を図るための法律。

海洋汚染防止法

海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律」参照。

海洋地球研究船「みらい」

海洋研究開発機構が所有する海洋観測船(全長128.6m、総トン数8,687トン)。耐氷性に優れ、また、荒天時も安定した観測が可能。気候変動とかかわりがあるとされる、海洋の熱・物質循環の解明などをミッションとする。

外来種

国外や国内の他地域から人為的(意図的又は非意図的)に導入されることにより、本来の分布域を越えて生息又は生育することとなる生物種。外来種のうち、導入先の生態系等に著しい影響を与えるものを特に侵略的な外来種と呼び、これらは自然状態では生じ得なかった影響を人為的にもたらすものとして問題となっている。

化学品の分類及び表示に関する世界調和システム(GHS)

Globally Harmonized System of Classification and Labelling of Chemicals。化学品の危険有害性(ハザード)ごとの各国の分類基準及びラベルや安全データシートの内容を調和させ、世界的に統一したルールとして提供するもの。2003年(平成15年)7月に国際連合から勧告がなされ、日本を含め各国はこれを受けて、今後、化学品の分類や表示を適切に行っていくよう努力することが求められている。

化学物質アドバイザー

市民、企業、行政からの要請に応じて、中立的な立場で化学物質や化学物質による環境リスク、PRTR制度の仕組みに関する疑問に答えたり、関連する情報を提供することなどにより、化学物質に関するリスクコミュニケーションを推進するための専門的な能力を有する人材。平成15年4月より派遣を開始している。

化学物質と環境に関する政策対話

市民、労働者、事業者、行政、学識経験者等のさまざまな主体により化学物質と環境に関して意見交換を行い、合意形成を目指すとともに、化学物質に関する国民の安全・安心の確保に向けた政策提言を目指す場として、平成23年度に設置されたもの。

化学物質の内分泌かく乱作用

化学物質が、内分泌系に影響を及ぼすことにより、生体に障害や有害な影響を引き起こす外因性の作用。

化学物質の内分泌かく乱作用に関する今後の対応-EXTEND 2010-

1998年(平成10年)に策定された「環境ホルモン戦略計画SPEED'98」を改訂し、2005年(平成17年)に化学物質の内分泌かく乱作用に関する新たな取組方針としてまとめられた「ExTEND2005」の内容より、重点的に実施すべき課題の抽出を行い、2010年(平成22年)7月、環境省の新たな取組方針をまとめたもの。「EXTEND2010」では、ExTEND2005の内容を基本的に踏襲しつつ、化学物質の内分泌かく乱作用に伴う環境リスクを適切に評価し、必要に応じ管理していくことを目標として、評価手法の確立と評価の実施の加速化をねらいとしている。

化学物質排出把握管理促進法

特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」参照。

拡大生産者責任(EPR)

Extended Producer Responsibility。生産者が、その生産した製品が使用され、廃棄された後においても、当該製品の適正なリサイクルや処分について物理的又は財政的に一定の責任を負うという考え方。具体的には、製品設計の工夫、製品の材質・成分表示、一定製品について廃棄等の後に生産者が引取りやリサイクルを実施すること等が含まれる。OECDでは2000年(平成12年)に加盟国政府に対するガイダンス・マニュアルを策定している。

家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律(家畜排せつ物法)

平成11年法律第112号。畜産業を営む者による家畜排せつ物の管理に関し必要な事項を定めるとともに、家畜排せつ物の処理の高度化を図るための施設の整備を計画的に促進する措置を講ずることにより、家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進を図り、もって畜産業の健全な発展に資することを目的とする法律。

家電リサイクル法

特定家庭用機器再商品化法」参照。

花粉観測システム(愛称:はなこさん)

花粉の飛散状況をリアルタイムで情報提供するシステム(http://kafun.taiki.go.jp/(別ウィンドウ))。

カルタヘナ議定書

正式名称「生物の多様性に関する条約のバイオセーフティに関するカルタヘナ議定書」。遺伝子組換え生物等の利用等による生物多様性保全等への影響を防止するために、特に国境を越える移動に焦点をあわせた国際的な枠組み。

カルタヘナ法

遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」参照。

環境GIS

環境の状況等を地理情報システム(Geographic Information System)を用いて提供する、国立環境研究所が運営するウェブサイト(http://tenbou.nies.go.jp/gis/(別ウィンドウ))。

環境JIS

環境・資源保全に関するJIS(日本工業規格)。3R対策、設計・生産段階での環境配慮、地球温暖化対策、有害化学物質対策、環境汚染対策などの推進に利用するJISを指す。

環境影響評価

環境に大きな影響を及ぼすおそれがある事業について、その事業の実施に当たり、あらかじめその事業の環境への影響を調査、予測、評価し、その結果に基づき、その事業について適正な環境配慮を行うこと。我が国においては、環境影響評価法等に基づき、道路やダム、鉄道、発電所などを対象にして、地域住民や専門家や環境担当行政機関が関与しつつ手続が実施されている。

環境会計

企業等が、社会との良好な関係を保ちつつ環境保全への取組を効率的かつ効果的に推進していくことを目的として、事業活動における環境保全のためのコストとその活動により得られた効果を認識し、可能な限り定量的(貨幣単位又は物量単位)に測定する仕組み。この中でも、企業の廃棄物削減と生産性向上に着目したものをマテリアルフローコスト会計という。

環境会計ガイドライン

企業等における環境会計の進展を踏まえながら改訂を行い、企業等における環境会計の導入、実践を支援することを目的としたガイドライン。

環境カウンセラー

環境保全に関する専門的知識や豊富な経験を有し、環境省の実施する審査に合格し、その知識や経験を基に市民や事業者等の環境保全活動に対して助言等を行うことのできる人材。

環境格付融資

企業の環境配慮の取組を評価し、その評価結果に応じて温暖化対策融資に係る金利優遇を行う融資制度。

環境関連税

OECD統計上、強制的、一方的な政府への支払いであって、特定の環境関連と考えられる課税対象に課せられるものと定義されている。環境に関連した課税対象には、エネルギー製品、自動車、輸送機関、廃棄物管理、オゾン層破壊物質等が含まれる(「OECD環境データ集」(2006年、2007年版))。 方公共団体の責務を明らかにするとともに、基本方針の策定その他の環境保全活動、環境保全の意欲の増進及び環境教育並びに協働取組の推進に必要な事項を定める法律。

環境関連投資促進減税

我が国のエネルギー環境への適合及びエネルギー需給構造の改革のため、需要・供給の両面において、エネルギー起源CO2排出削減や再生可能エネルギー導入拡大に資する設備投資の加速化が必要不可欠であるとの観点から、平成23年度税制改正において創設されたもの。青色申告書を提出する個人及び法人が、対象設備を取得し、かつ1年以内に事業の用に供した場合に、取得価額の30%特別償却(一部の対象設備については即時償却)又は7%税額控除(中小企業者等のみ)のいずれかを選択し税制優遇が受けられる。平成25年4月1日、「所得税法等の一部を改正する法律」が公布・施行され、グリーン投資減税の対象設備の追加等のほか、適用期間が延長。

環境技術実証事業

すでに適用可能な段階にありながら、普及が進んでいない先進的環境技術の環境保全効果等を、第三者が客観的に実証する事業。

環境基準

環境基本法第16条の規定に基づき、「人の健康を保護し、及び生活環境を保全する上で維持されることが望ましい基準」として国が定めるもの。

環境基本計画

環境基本法第15条に基づき、政府全体の環境保全施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、総合的かつ長期的な施策の大綱などを定める計画。平成6年に第1次計画、平成12年に第2次計画、平成18年に第3次計画、平成24年に第4次計画が閣議決定された。

環境教育

持続可能な社会の構築を目指して、家庭、学校、職場、地域その他のあらゆる場において、環境と社会、経済及び文化とのつながりその他環境の保全についての理解を深めるために行われる環境の保全に関する教育及び学習のこと。

環境教育等による環境保全の取組の促進に関する法律

平成15年法律第130号。持続可能な社会を構築する上で国民、民間団体等が行う環境保全活動並びにその促進のための環境保全の意欲の増進及び環境教育が重要であることに加え、これらの取組を効果的に進める上で協働取組が重要であることにかんがみ、環境保全活動、環境保全の意欲の増進及び環境教育並びに協働取組について、基本理念を定め、並びに国民、民間団体等、国及び地方公共団体の責務を明らかにするとともに、基本方針の策定その他の環境保全活動、環境保全の意欲の増進及び環境教育並びに協働取組の推進に必要な事項を定める法律。

環境金融

金融市場を通じて環境への配慮に適切な誘因を与えることで、企業や個人の行動を環境配慮型に変えていくメカニズム。

環境経済観測調査

企業の環境ビジネスに対する認識や企業の供給する環境配慮型製品・サービスの業況等に関して、平成22年12月から半年ごとに環境省が実施している調査。

環境研究総合推進費

環境問題が人類の生存基盤に深刻かつ重大な影響を及ぼすことにかんがみ、さまざまな分野における研究者の総力を結集して学際的、国際的な観点から総合的に調査研究及び技術開発を推進し、もって持続可能な社会構築のための環境保全に資することを目的とした政策貢献指向型の競争的研究資金。平成22年度より、地球環境研究総合推進費と環境研究・技術開発推進費を統合。また、平成23年度より循環型社会形成推進科学研究費補助金を統合。

環境コミュニケーション大賞

優れた環境報告書等や環境活動レポート、及びテレビ環境CMを表彰することにより、事業者等の環境コミュニケーションへの取組を促進するとともに、その質の向上を図ることを目的とする表彰制度。

環境情報の提供の促進等による特定事業者等の環境に配慮した事業活動の促進に関する法律

平成16年法律第77号。事業者の自主的な環境配慮の取組を促進することをねらいとして、環境報告書の普及促進と信頼性向上のための制度的枠組みの整備や一定の公的法人(特定事業者)に対する環境報告書の作成・公表の義務付け等について規定。平成17年4月1日より施行。

環境展望台

環境保全に関する情報を総合的に幅広く、分かりやすく提供することを目的とした、国立環境研究所が運営するウェブサイト(http://tenbou.nies.go.jp(別ウィンドウ))。

環境と開発に関する国連会議

別称:地球サミット。1972年(昭和47年)6月にストックホルムで開催された国連人間環境会議の20周年を機に、1992年(平成4年)6月にブラジルのリオデジャネイロで開催された首脳レベルでの国際会議。人類共通の課題である地球環境の保全と持続可能な開発の実現のための具体的な方策が話し合われた。 「環境と開発に関するリオデジャネイロ宣言(リオ宣言)」や宣言の諸原則を実施するための「アジェンダ21」そして「森林原則声明」が採択された。

環境と開発に関する世界委員会(ブルントラント委員会)

ノルウェーのブルントラント女史(後の首相)を委員長とする委員会。この委員会は1984年(昭和59年)から1987年(昭和62年)までの4年間、精力的な活動を行い、その報告書「Our common future(我ら共有の未来)」を国連総会に提出した。この報告書では、環境と開発の関係について、「将来世代のニーズを損なうことなく現在の世代のニーズを満たすこと」という「持続可能な開発」の概念を打ち出し、その後の地球環境保全のための取組の重要な道しるべとなった。

環境配慮契約法

国等における温室効果ガス等の排出の削減に配慮した契約の推進に関する法律」参照。

環境配慮設計(DfE)

Design for Environment。分解が容易である、リサイクルしやすいよう単一素材を使用するなど製品等の設計段階において環境配慮を行うための手法のこと。環境適合設計や、エコ・デザインともいう。

環境配慮促進法

環境情報の提供の促進等による特定事業者等の環境に配慮した事業活動の促進に関する法律」参照。

環境表示ガイドライン

環境表示を行う事業者や事業者団体、又は、製品等に関して認証を行う第三者機関等を対象に、望ましい環境表示を目指す上で必要な環境情報提供のあり方や、将来の方向性等について整理し、まとめたガイドライン。

環境報告ガイドライン

環境報告書に係る国内外の最新の動向を踏まえ、その望ましいと思われる方向及び内容を取りまとめ、環境報告書を作成・公表しようと考える事業者、すでに環境報告書を作成・公表している事業者に対し、実務的な手引きとなるよう環境省が作成したもの。

環境報告書

名称の如何を問わず、事業者が、事業活動に係る環境配慮の方針、計画、取組の体制、状況や製品等に係る環境配慮の状況等の事業活動に係る環境配慮等の状況を記載した文書。

環境放射線等モニタリングデータ公開システム

放射性物質などのデータを専用のホームページで情報提供するシステム(http://housyasen.taiki.go.jp/(別ウィンドウ))。

環境保護に関する南極条約議定書

国際的に高い価値が認められている南極地域(南緯60度以南の地域)の環境及びそれに依存する生態系の保護を目的としている議定書。議定書は、本文及び5つの附属書で構成されており、各附属書において、環境影響評価の実施、動植物相の保護、廃棄物の処分及び管理、海洋汚染の防止並びに特定別保護地区の保護及び管理が規定されている。1991年(平成3年)に採択、1997年(平成9年)に受諾。議定書本文及び附属書I~IVについては1998年(平成10年)に、附属書Vについては2002年(平成14年)に発効。

環境マネジメント

事業者が自主的に環境保全に関する取組を進めるに当たり、環境に関する方針や目標等を自ら設定し、これらの達成に向けて取り組んでいくこと。

環境マネジメントシステム

環境マネジメントを行うための工場や事業所内の体制・手続等の仕組み。

環境リスク

人の活動によって環境に加えられる負荷が環境中の経路を通じ、環境の保全上の支障を生じさせるおそれ(人の健康や生態系に影響を及ぼす可能性)。

環境リスク評価

環境リスクの大きさを判定すること。化学物質であれば、人の健康及び生態系に対する有害性を特定し、用量(濃度)-反応(影響)関係を整理する(有害性評価)とともに、人及び生態系に対する化学物質の環境経由のばく露量を見積もり(ばく露評価)、両者の結果を比較考慮することによってリスクの程度を判定する。これには、まず多数の化学物質の中から相対的に環境リスクが高そうな物質をスクリーニングするための「初期評価」と、次の段階で化学物質の有害性及びばく露に関する知見を充実させて評価を行い、環境リスクの管理方策などを検討するための「詳細評価」がある。

環境ロードプライシング

有料道路の料金に格差を設け、住宅地域に集中した交通を環境影響の少ない地域に誘導することを目的とした施策。

カンクン合意

メキシコのカンクンで開催されたCOP16で採択された一連の国際的な合意。先進国と途上国の双方の温室効果ガスの削減目標や行動が気候変動枠組条約の下で正式なものとして合意された。