環境省環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書平成25年版 環境・循環型社会・生物多様性白書状況第2部第5章>第4節 小児環境保健への取組

第4節 小児環境保健への取組

 近年、小児に対する環境リスクが増大しているのではないかと懸念されていることを踏まえ、平成22年度より全国で10万組の親子を対象とした大規模かつ長期の出生コホート調査「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」を開始しました。母体血や臍帯血、母乳などの生体試料を採取保存・分析するとともに、子供が13歳に達するまで質問票による追跡調査を行い、子供の健康に影響を与える環境要因を明らかにすることとしています。(http://www.env.go.jp/chemi/ceh/index.html(別ウィンドウ))

 独立行政法人国立環境研究所がコアセンターとしてデータの解析や試料の分析および調査全体の取りまとめを、国立成育医療研究センターがメディカルサポートセンターとして医学的な支援を行い、公募により指定した全国15地域のユニットセンターが、参加者募集や生まれてくる子供達の追跡調査を行っています。エコチル調査の開始後間もなく、東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所事故が発生し、放射線の健康影響に対する県民、国民の不安が広がっていることを踏まえ、福島の子供に万一の健康影響が生じないか見守っていくため、平成24年10月1日より、福島県内の調査地域を従来の14市町村から全県に拡大することとしました(図5-4-1)。


図5-4-1 子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)の概要