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標高約1600mに位置し、火山礫に覆われた荒々しい山肌をはじめ、沼や池塘を散りばめた湿原、高山植物のお花畑など、変化に富んだ風景が広がっています。
福島市内から車で約1時間。ビジターセンターを中心に、駐車場、登山道、自然探勝路などが整備され、手軽に高山の自然を楽しむことができます。
夜の浄土平は、満点の星空が広がる全国でも有数の「スターウォッチング」ポイント。望遠鏡を備える天文台で、本格的な天体観測を楽しむことができます。
5月上旬、まだ多くの雪が残る浄土平にも遅い春が訪れます。早春の磐梯吾妻スカイラインの醍醐味は、「雪の回廊」を走る絶景ドライブ。
道の両側にそびえる雪の壁にキラキラと反射する春の太陽、吾妻小富士の山肌にくっきりと姿を現すうさぎの雪形。待ちわびた春の到来に胸が高鳴ります。
5月中旬を過ぎると、まばゆいばかりの新緑の季節。躍動感あふれる、木々の芽吹きの競演が始まります。
一切経山の噴火(1893年)から約120年、いまだ赤茶けた山肌がむき出しの荒涼とした景観が広がる一方、それとは対照的に、厳しい環境の中で懸命に生きる高山植物の可憐な花が、生命力に満ちあふれた彩りを魅せてくれます。また、秋には山々がいっせいに紅葉し、赤や黄色のコントラストを見せてくれます。
麓が雨や曇りの日でも、浄土平は標高が高く雲の上に出ていることが多いうえ、空気が澄み切っているので、きらきらと輝く満点の星空を高い確率で見ることができます。流星群の活動が活発な夏には、たくさんの流れ星にも会える場所です。
夜明けには、雲海の上にのぼる朝日が、浄土平の大自然を照らし出します。
火山の胎動、四季の彩り、宇宙の煌めきを感じることのできる浄土平は、まさに天上の楽園です。
磐梯朝日国立公園は、1950年9月5日、国立公園に指定されました。総面積は186,404ha、山形、福島、新潟の3県にまたがり、「出羽三山・朝日地域」、「飯豊地域」、「磐梯吾妻・猪苗代地域」の3つの地域に分かれています。浄土平地区は「磐梯吾妻・猪苗代地域」に含まれ、福島市の西部、磐梯吾妻スカイラインの中間地点にあります。福島市街から車で約一時間というアクセスの良さに加えて、登山道、自然探勝路、ビジターセンターなどの施設が充実していることから、多くの利用者が訪れる、当地域の中心的な利用拠点の一つです。