南極を守るための法律
環境保護に関する南極条約議定書(ぎていしょ)で定められた5つの事項を、日本も実施する必要があります。日本ではどのような取り組みをしているのでしょうか?
1997年に南極環境保護法(なんきょくかんきょうほごほう)という法律を制定しました。この法律に基づき、日本人が南極に行く場合は、事前に活動計画(かつどうけいかく)をたてて、環境大臣の確認を受けることとしました。
確認を受けるためには、動物の捕獲や植物の採取をする場合は科学的調査のために行われるものであるか、廃棄物の処理や管理が適切か、南極特別保護地区に立ち入る場合は、立入るための条件を満たしているかなど、そして、環境影響が小さいものであるかなどが審査されます。
日本南極地域観測隊もさまざまな調査や観測、基地の建物を維持するための工事を行いますが、法律に基づく手続きを行っています。
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南極をきれいにしよう
南極地域観測隊では、過去に排出された廃棄物や風で飛散したゴミを拾うなど、昭和基地周辺での清掃活動を継続しています。また、過去に使用していた雪上車なども回収して、日本への持ち帰りをすすめています。
また、環境省では、昭和基地の利用状況や、基地からの生活排水、基地周辺の土、魚などの基地周辺の環境に関する調査をしています。