日本の外来種対策

環境省では、日本の生態系等に被害を及ぼす又は及ぼすおそれのある外来種について、
規制や防除、理解促進等に取り組んでいます。

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環境省では、日本の生態系等に被害を及ぼす又は及ぼすおそれのある外来種について、
規制や防除、理解促進等に取り組んでいます。

環境省が行う直轄防除、モデル事業

環境省が行う防除

  • 特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(平成16年法律第78号)第11条第1項に基づき、主務大臣及び関係行政機関の長は、特定外来生物による生態系等に係る被害の発生を防止する必要があるときは、防除を行うこととしています。

現在実施している防除実施計画の概要及び実施状況

特定外来生物の種類 マングース
防除を行う区域 沖縄島北部地域(国頭村、東村及び大宜味村)
防除を行う期間 平成18年4月6日から令和9年3月31日まで
防除の目標 沖縄島北部地域(国頭村、大宜味村及び東村)に固有の希少野生動物を脅かし、亜熱帯森林生態系に重大な影響をもたらしている本種について、沖縄県と協力しながら10年後の当該地域からの完全排除及び当該地域への再侵入の防止を目標とする。
防除の方法 計画的な防除として、かごワナを中心に用いて捕獲し、当該地域からの完全排除をめざす。
捕獲したマングースは適切に処分する。また、ワナ以外の防除方法を検討し、その他防除に必要な調査研究を行う。
実施状況
(那覇自然環境事務所の
ページより)
平成29年度
平成28年度
平成27年度
平成26年度
平成25年度
平成24年度
平成23年度
平成22年度
平成21年度
平成20年度
平成19年度
平成18年度
特定外来生物の種類 マングース
防除を行う区域 鹿児島県奄美大島
防除を行う期間 平成18年4月6日から令和4年3月31日まで
防除の目標 奄美大島に固有の希少野生動物を脅かし、亜熱帯森林生態系に重大な影響をもたらしている本種について10年後の奄美大島全域からの完全排除を目標とする。
防除の方法 計画的な防除として、かごワナ、イタチワナを中心に用いて捕獲し、当該地域からの完全排除をめざす。捕獲したマングースは適切に処分する。また、ワナ以外の防除方法を検討し、その他防除に必要な調査研究を行う。
実施状況
(那覇自然環境事務所の
ページより)
平成30年度
平成29年度
平成28年度
平成27年度
平成26年度
平成25年度
平成24年度
平成23年度
平成22年度
平成21年度
平成20年度
平成19年度訂正
平成19年度
平成18年度
特定外来生物の種類 オオヒキガエル
防除を行う区域 沖縄県石垣市並びに八重山郡竹富町及び与那国町
防除を行う期間 平成23年4月1日から令和3年3月31日まで
防除の目標 (1)石垣島
 八重山地域の交通・運輸拠点となっているため、普及啓発等により外への拡散防止に努めるとともに、防除効果を適切に評価しつつ生息密度低減を図る。
(2)西表島及び与那国島
 自然度が高く、固有の在来生物が多く生息・生育する自然環境を有しており、オオヒキガエルの非定着状況を維持していく必要があるため、適切な監視体制を確立し侵入初期における予防的な防除を図る。
(3)その他離島(竹富島、小浜島、黒島、新城島、鳩間島及び波照間島)
 オオヒキガエルが繁殖できる水域が限定でき、効果の高い防除対策を講じられるものと考えられる。そのため、個体が発見された場合、その情報を一元的に集約し、迅速で適切な対応がとれる連絡体制を確立する等により、予防的な防除を図る。
防除の方法 計画的な防除として、各島嶼の状況に応じ、成体については手捕のほか網・わな等の捕獲器具を用い、幼体や卵塊についてはタモ網等を用いて捕獲し、捕獲個体は適切に処分する。また、防除手法及び防除用具等の開発に努め、その他防除に必要な調査研究を行う。

防除モデル事業(取組事例)

  • 環境省では、全国各地や広域に定着している特定外来生物について、防除手法の検討、実施体制の構築等を目指したモデル事業を実施いたしました。モデル事業では、事業の成果をマニュアルや事例集としてとりまとめ、公表することで、地域の多様な主体(地元自治体、住民、民間等)による防除を推進することを目指しています。
  • これまでに実施したモデル事業の取組事例を紹介します。事業名をクリックすると、事業の具体的な実施方法や主な成果等が表示されます。
対象種 事業名 事業の概要
オオクチバス等 オオクチバス等防除モデル事業(片野鴨池) [PDF 3.3MB] オオクチバスの根絶を最終目標とし、防除活動を通して外来生物による問題を市民に伝え、飼育動物の徹底管理を求める。オオクチバス等の被害を低減するために、生物多様性保全や漁業資源保護の観点から片野鴨池およびその周辺水域でモデル的な防除事業を実施して、その成果をマニュアルとして公表した。平成17~20年度実施。
<参考> 片野鴨池方式オオクチバス等防除マニュアル [PDF 4.9MB]
羽田沼オオクチバス等防除モデル事業 [PDF 495KB] 国内希少野生動植物種であるミヤコタナゴの生息する羽田沼において、オオクチバス等を根絶させ、近年減少しているミヤコタナゴの重要な生息地の保護を図るとともに生態系の回復を目指して防除を実施した。平成17~21年度実施。
オオクチバス等防除モデル事業(犬山市内のため池群)[PDF 1.6MB] 犬山市内のため池群に生息する魚類などの水生生物の生物多様性を保全するために市民参加型によるオオクチバス等の持続的な防除を実施した。平成17~19年度実施。
伊豆沼・内沼オオクチバス等防除事業 [PDF 1.2MB] 生物多様性保全や漁業資源保護のため、ラムサール条約登録湿地の伊豆沼・内沼(天然湖沼)におけるオオクチバス等防除事業を平成16年度より実施してきた。モデル事業では、オオクチバス等による被害を低減するための防除モデルを構築し、マニュアルとして公表した。これらの知見を順応的に反映させながら防除活動を実施してきた。平成16~23年度実施。
<参考>ブラックバス駆除マニュアル~伊豆沼方式オオクチバス駆除の実際~ 池干しによるオオクチバス等駆除マニュアル~宮城県伊豆沼・内沼流域の事例から~
琵琶湖オオクチバス等防除モデル事業 [PDF 732KB] オオクチバス等による生態系に係る被害の顕著な区域である琵琶湖、特にその内湖において、防除事業を実施し、その成果をマニュアルとしてとりまとめて各地の防除に活用することを目的としたモデル事業を行うこととし、平成17年度に事前調査等を実施し、平成18年度から3カ年の事業とした琵琶湖及び周辺内湖においてモデル事業を実施した。 平成21年度からモデル事業で作成した「琵琶湖オオクチバス等防除の手引き」を実践し、内この環境が改善するかについて検証と、ブルーギルの効果的な防除手法の検討を行うことを目的として事業を実施した。平成17年度~ 実施。
<参考>琵琶湖内湖におけるオオクチバス等防除の手引き [PDF 4.9MB]
流水域(開放水域)におけるオオクチバス防除モデル事業 [PDF 685KB] 河川本流、支流、農業用水路等がネットワーク的に配置されている流水環境に生息するオオクチバスの防除手法の検討、基本的な考え方の整理等。平成21~24年度実施。
オオクチバス等防除モデル事業(藺牟田池ベッコウトンボ生息地等保護区)[PDF 497KB] 藺牟田池方式として池の水を排水することなく、繁殖抑制や個体数低減を行う手法を開発。平成17年度~ 実施。
<参考>藺牟田池外来魚駆除マニュアル
対象種 事業名 事業の概要
アライグマ アライグマ防除モデル事業(北海道)[PDF 876KB] 北海道内における今後のアライグマの防除に向けた広域的な対策の推進を目指し、捕獲調査や捕獲技術開発、侵入状況調査等を実施して、アライグマ防除マニュアル作成のためのデータを集積した。平成17~19年度実施。
<参考>地域からアライグマを排除するための手引き [PDF 4.0MB]
関東地域アライグマ防除モデル事業 [PDF 2.0MB] 神奈川県を中心にその隣接都県を含めて効果的な防除手法の検討や地域間の連携方策を検討した。これにより各地方公共団体による防除実施計画の策定と適切な防除の推進を図った。平成17~19年度実施。
近畿地方広域外来生物防除モデル事業(アライグマ)[PDF 347KB] 近畿地方において生態系や農林水産業へ被害を及ぼしているアライグマを対象に、既存情報を収集整理して効果的な防除手法について検討を行い、防除マニュアルを作成した。平成17~19年度実施。
<参考>近畿地方アライグマ防除の手引き [PDF 2.3MB]
アライグマ生息状況調査(啓発活動等)[PDF 1.5MB] 長野県と連携を図りながらアライグマの詳細な生息状況を把握するとともに、得られた情報を共有し地域に応じた普及啓発活動を実施することにより、地域が主体となった防除を効果的に進めるために必要な体制の構築を目指した。平成23年度~ 実施。
四国地域におけるアライグマ防除モデル事業 [PDF 555KB] アライグマ防除が必要とされる地域に専門家を派遣し、普及啓発及び防除手法の教示等を実施し、地域主導型の防除体制の構築を図った。平成21~23年度実施。
九州地方アライグマ防除モデル事業 [PDF 4.1MB] 九州地方において農業・生態系への被害拡大が危惧されるアライグマの防除を目的とし、分布・生息状況の把握、防除体制構築のための普及啓発、九州各県の譲歩交換のための会議の開催等を行った。平成21~23年度実施。
<参考>外来生物法に基づくアライグマの防除捕獲(映像)
対象種 事業名 事業の概要
アルゼンチンアリ アルゼンチンアリ防除モデル事業(田原市)[PDF 1.3MB] 愛知県田原市の住宅地に定着したアルゼンチンアリの生物学的特性や防除に関する情報、及び現地における分布情報を収集し、防除手法の検討を行い、住民の協力による一斉防除を実施し、防除マニュアルを作成することで、根絶に向けた方向性を示した。平成18~20年度実施。
<参考>アルゼンチンアリ一斉防除マニュアル [PDF 4.5MB]
アルゼンチンアリ防除モデル事業(岐阜県各務原市)[PDF 3.4MB] 平成19年3月、岐阜県各務原市でアルゼンチンアリの生息が確認された。その後、生息域が年々拡大し、アルゼンチンアリがどのような経路で各務原市に侵入したかについては不明であるが、住民に不快感を与え、生態系への影響、農作物の流通等による市外への生息域の拡大が懸念されたことから、本種の生息状況の把握、効率的・効果的な防除手法検討を行い、防除マニュアルを作成した。平成21~23年度実施。
<参考>アルゼンチンアリ一斉防除マニュアル [PDF 4.5MB]
アルゼンチンアリ防除モデル事業(中国地方)[PDF 3.7MB] >広島県、山口県に定着したアルゼンチンアリの既存知見や現地調査から生息分布状況及び効果的な防除手法についてとりまとめを行った。その上でアルゼンチンアリ侵入地における生態系影響、生活史を調査するとともに、試験防除を実施した。また、それらの成果を防除マニュアルとしてとりまとめた。平成18~20年度実施。
<参考>アルゼンチンアリ防除の手引き [PDF 2.3MB]
対象種 事業名 事業の概要
カミツキガメ 特定外来生物防除推進調査(カミツキガメ)[PDF 544KB] 印旛沼水系に定着したカミツキガメの生物学的特性、印旛沼周辺における分布情報を収集し、地域的根絶に向けた試験的防除の実施、防除体制の検討、効果的な防除事業を行うための手法等の検討を行った。平成17~22年度実施。
<参考>カミツキガメ防除の進め方~印旛沼水系におけるカミツキガメ防除の実際~ [PDF 2.9MB]