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ハンターになるには?

  • 知っておくべきこと
  • 生活スタイルに合わせた狩猟の選択
  • 狩猟免許を取得する
  • 猟具(猟銃、わな、網)を所持する
  • 狩猟者登録をする
  • 地域のルールにのっとって狩猟場へ&狩猟のドキュメンタリー映像

生活スタイルに合わせた猟法の選択


生活スタイルに合わせた猟法の選択

若手ハンターのリアルな狩猟生活

狩猟の魅力まるわかりフォーラムでは、若手ハンターの 皆さんがハンターを始めたきっかけや狩猟の魅力、思いを語ってくださいました。その一部を紹介します。

ハンターになったきっかけは?

ハンターとしての生活の様子やエピソードは?

狩猟の魅力とは?

あるビギナーの出猟までの道のり

選び、撃ち、食す――とある「狩りガール」の日常

「狩りガール」という言葉が聞かれるようになって久しい。千葉県在住の白井理恵さんは、その先駆けとして「週末ハンターライフ」を送っている。狩猟のコミュニティに飛び込んでさまざまな出会いに恵まれただけでなく、命に対する意識が変わって自分と向き合う時間も増えたという。最終的には人生の大きな選択肢まで一変。そんな白井さんに、狩猟を始めたきっかけや魅力などをたずねた。 ――狩猟者になったきっかけを教えてください。

大学の奨学金を返し終わったタイミングで、何か一生続けられる趣味を探し始めました。2014年のことです。ちょうどその頃、千葉県でイノシシやシカが増えているのにハンターが高齢化したり減ったりして苦労しているというニュースを見たんです。そこで趣味で狩猟を始めることを思い付きました。

ただ、周囲に狩猟をしている人が全くいなかったので、どうしたら始められるのか調べました。もともと狩猟は年配のハンターが一子相伝で引き継ぐ「伝統文化」のような世界を想像していたんですよ。でも調べたら法律で全て決まっていて、女性でもきちんと手続きを踏めばできるとわかりました。それが逆に新鮮で、「ちょっとやってみようかな」と。

ハンターじゃないと駆除に携われないので、趣味が人の役に立つのもいいな、とも思いました。それでも趣味で生き物の命を奪うわけですから、「生半可な覚悟でやってはいけない」という迷いがあったのも事実。でもかえってやめにくいというか、始めたら続けなくてはいけないし一生続けられるという意味ですごく魅力的でしたね。

当時は「狩りガール」という言葉が出てきたくらいの時期で今ほど流行ってもいなかったし、インターネットで調べてもあまり情報がありませんでした。猟を始めれば猟友会に入るものだと思っていたので、まず千葉県の猟友会に「猟を始めて会員になりたいんですがどうしたらいいですか」と突撃で電話しました。ちょっと緊張しましたが、勇気を出して(笑)。やろうと決めたら覚悟を決めて、あとはガンガン突き進むのみでした。

――実際に狩猟の世界に飛び込んでみての印象は?

もともとアウトドア派ではなかったのもあって、いろんなことが新鮮でした。中でも猟師のおじいちゃんたちと交流があるのがすごく楽しくて、自分にとっては新しい世界だったのですごく楽しいです。基本的にはおじいちゃんたちが相手をしてくれるんですが、皆さん面倒見がすごく良くて、何でも素直に教えを乞えば何でも教えてくれました。

今は猟友会に入りたがらないとか、年配の方との交流を避けたがるような風潮もあると聞きます。でもそこは素直に自分から心を開いて「教えてください」というスタンスでいれば、皆さんとても気持ちのいい方ばかりなので、自分たちの持ってる知恵や技術を伝えてくれます。あとはナイフとか弾入れとか銃とか、使わなくなった物もいっぱいもらいました(笑)。すごく良くしてくれています。

ただ男性と違って体力や力などの部分で劣ることが多いのはどうしても仕方がないので、狩猟を始めてから筋トレで体を鍛えることにしました。基本的に猟に行くときは「女」じゃないほうがいいかもしれません。ネイルとかやったらまずダメですし、手荒れで指とかもガサガサになります。泥だらけになるし血も付くから、キレイに着飾っていたい女性は向いていないかもしれないですね。「ちょっとカッコイイ」というくらいのふわふわしたイメージだけで始めると、ミスマッチになってしまうと思います。

先輩から指導を受ける(帽子につけた小型カメラにて撮影)

――それでも得られるやりがいや魅力は何ですか?

「自分という存在も、自然の中で生きる生き物なんだ」と強く実感できます。自然の中で生かされているということを強く思うようになりました。また、自分で獲ったものは食べているので、「他の生き物を殺して食べている」という意味で食事に対する意識がすごく変わりました。

よく「狩猟は残酷だ」という声を聞きますけど、例えばスーパーマーケットに並んでいるお肉だって誰かが命を奪った結果の産物です。自分で手を下していないだけ。狩猟を通じて動物の命を奪っていると自覚しているぶん、生命に対する向き合い方が真摯になれたのではないかと思っています。生きているという実感も強くなりますね。

最初に撃ったのはカラスでした。興奮してわけがわからなくなったというのと、初めて野外で耳栓をしないで銃を撃ったので、耳鳴りが遠くて何も聞こえなくて気が動転したのを鮮明に覚えています。「耳が!!」ってなって慌てました(笑)。

半死になった鳥を自分で息の根を止めました。本当に小さな鳥であっても最後まで生きようと死力を尽くして抗っていました。それでも「自分でシメなきゃダメだ」という葛藤はありましたね。狩猟をやる以上は避けて通れない道です。家畜であろうと野生動物であろうと、人間はほかの生き物の命を奪わないと生きていけない存在なんだ…と、そのときにすごく強く感じました。今でも半死の鳥を自分の手でシメるのはいい気持ちはしないですが、その行為に慣れちゃいけないし、常に心の中に留めておかないといけないことなのかなと思っています。

実際に狩りに出ると、脳内でいろんなものが出るのかも知れません。普段は結構ボーッとしてるんですが、そんな私でも集中して、いわゆる「ゾーンに入る」みたいな感じになりますね。多分、別人ですね(笑)。自分で食べるものを自分の手で手に入れることは、私みたいなインドア派の人間からするとすごく新鮮。感動はさらに大きいんじゃないかなと思います。

今までカラス、キジバト、ヒヨドリ、ムクドリ、カモ類、イノシシ、シカなどを食べました。カラスは固くてくさいと言われたので、スパイスを効かせて「タンドリーカラス」にして食べました。あとはハーブソルトでローストしたものも。硬さは確かにあったかもしれないけど、肉が締まっている感じでしたね。今までの中では「鴨しゃぶ」が美味しかったです。

あとヒヨドリは醤油とお酒と砂糖の甘辛いタレに漬け込んで、それをオーブンで低温でじっくり焼いて食べました。味付けも良かったし、意外と肉質が柔らかい。骨も一緒にバリバリ食べられたので食感が面白くて衝撃があって美味しかったですね。味も食感も良くて魅力的な食材でした。

――普段はどのようなサイクルやスタイルで猟をしているのですか?

平日は普通に仕事をして、基本的に週末の休みで狩猟をする感じです。近所に鳥撃ちに行ったり、あとは利根川でカモの「鳥屋(とや)猟」という狩りをやったりしています。鳥屋猟はちょっと特殊な猟のスタイル。川の中洲のような場所に小屋を建てて葦とかでカモフラージュして、川面に「鳴きガモ」という囮のカモを紐でつないで待ち構える狩りです。鳴き声に釣られて集まってきたカモを小屋から撃ちます。この間は仲間の数人で行って、15羽くらい仕留めました。

あとは猟を始めて2年目くらいで「巻き狩り」という大物猟のチームにも入れさせてもらい、イノシシとかシカも獲っていました。残念ながら私自身は大物を仕留めたことはないんですけど、私が入れてもらっているチームは皆さんすごく優しい方ばかり。「鉄砲を持っているだけで偉い、音を鳴らすだけで偉い」と言ってくれます(笑)。大物が獲れたらみんなで山から引っ張り出して、借りている土地で解体して…という感じです。協力して仲良くやっているチームです。

ただ、ここ数年は大物猟のチームに行けておらず、鳥撃ちがメインになっていますね。仕事が忙しいので、あまり体調が良くない状態で早朝から山に行っても周囲にとっても自分自身にとってもプラスではないですから。なので、近所で鳥撃ちをするくらいの感じです。

それでも、どれだけ忙しくても「辞める」という選択肢はないですね。狩猟は誰かにお願いされて始めるものではなく、本当に心の底から「やりたい」と思う人がやる趣味だと思っています。私は自分でその道を選びました。昔からガッツだけはありました…というかガッツしかないと思いますけど(笑)。他人と比べるよりは、自分に負けるのは嫌だという思いが常にあります。そういう意味でも、狩猟を始めてから自分と向き合う時間は増えたと思うし、狩猟を始めてからの自分の方が好きですね。

――現在は狩猟に注目も集まっていますが、どう受け止めていますか?

一過性のブームで終わってほしくない、という思いが一番強いですね。特に銃の関係は未経験者の皆さんにとっては「怖い」という思いも強いのではないかと思います。もちろん取り扱いには十分すぎるほど気を付けなければいけないですが、そういうハードルをクリアして社会的にも受け入れられて、狩猟が「単なる趣味で生き物を殺す」だけではなくて、有害鳥獣の捕獲など意義のある行為だという理解が広がればいいなと思います。

そのためにも自分の周りでもし始めたいという人がいたら、猟の見学に連れて行ってあげたり一緒に銃砲店さんに行ったり、本気で始めたいという人には私も本気でサポートしてあげたいなと思っています。周りにもそういう風に思っている若い狩猟者は多いので、そういうところでどんどん若い人の中でも輪が広がっていって、本気でやりたい人が増えていけば理想的だなと思います。

私が猟を始めて一番良かったなと思うのは、年代や性別や職業を超えていろんな方々との交流ができる点。狩猟の世界に足を踏み入れていなかったら仲良くならなかっただろうな…という人がたくさんいて、「猟をしている」という共通項だけですぐ仲良くなれてしまう特殊な世界。そういう人との繋がりが生まれるのは一番の魅力だと思いました。

始めるのにハードルが高い趣味ではあることは事実ですが、始めればそれ以上のものが返ってくる、他にはない趣味です。だからこそ本気でやりたい方はぜひ勇気を持って一歩踏み出してもらって、こちらの世界に入っていただければと思います。

あと余談ですが、狩猟の縁で結婚することになりました。相手が年下のハンターで…今回は私が狩られてしまいました(笑)。多くの出会いを狩猟が繋いでくれて、その意味でも感謝しています。

実際に、狩猟がどんな風に行われているのか、一般に多く行われている巻き狩り猟、くくりわな猟を動画でチェック!

  • 狩猟の実像 チームで挑む巻き狩り猟
  • 狩猟の実像 見切りからくくりわなの安全な設置まで

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参考情報

必要な経費

ハンターとして狩猟をはじめるまでに必要な経費は、狩猟の種類(銃猟、わな猟、網猟)や入手しようとする猟具の程度等により異なります。
銃猟を始めるまでには、各種手続きに約11万円必要であり、加えて、猟銃・空気銃の準備費用等(数万円~数十万円)や装弾等の消耗品費用(装弾1発80円~)が必要です。これらを合計した初期投資の目安としては30万円程度と言われています(あくまで目安です)。
一方、わな猟や網猟を始めるまでに必要な費用は、各種手続きに4万円程度、必要な猟具の準備には数千円(自作する場合)~数万円と、銃猟に比べるとリーズナブルです(大型わな等を除く)。
なお、狩猟を継続していくためには、消耗品費用や、狩猟免許の更新時に手続きに関する費用等が必要になります。
更に、地域の猟友会に所属する場合には会費等が必要です。

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表 狩猟を始めるための手続きの経費(猟具の購入等を除く)
項目
猟銃
わな猟
網猟
狩猟免許取得※1
(免許申請・医師の診断書・事前講習料等)
約15,000円 約15,000円 約15,000円
猟銃所持許可
(猟銃等所持許可申請)
約60,000円
(空気銃 約20,000 円)
- -
狩猟者登録
(手数料・狩猟税)
約20,000円 約10,000円 約10,000円
その他
(ハンター保険※2 等)
約15,000円~ 約15,000円~ 約15,000円~
合計 約144,800円〜 約40,000円 約40,000円
※1:
狩猟免許申請手数料は、1 種類につき5,200 円(都道府県によって異なる場合あり)
※2:
ハンター保険・・・狩猟時に発生した事故等に対する3,000 万円以上の損害賠償が可能な保険。
(狩猟を行うためには、狩猟により生ずる危害の防止又は損害の賠償について、3,000万円以上の賠償能力を証明する必要があります)
※3:
上記の金額は、あくまで目安です。

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