こどもホタレンジャーになろう

先生からのアドバイス

矢島 稔先生から アドバイス

矢島 稔先生 ホタルを見に行くと、皆さん、どうしてもあの美しい光を見ますよね。
ホタルの飛ぶ姿を見るというのも大事なんだけど、
実はホタルの周り、水はどこを流れているか、
林がどうなのかな、森はあるかな、そういう周りの環境というものとホタルを一緒に見ることが、実は大事なのです。
もちろん一度じゃダメですよ。
水を調べに行って、流れの速さはどうなのか?
植物はどうか?
それら全体が、ホタルの住む環境なのです。
ホタレンジャーの活動とは、まず、ホタルの生活をよく知る事。
ホタルがいる場所があれば、そこに行ってみる。
次に飼って見る。そうすると細かいことがだんだん、わかってきます。
そういう積み重ねで、結局、自然の中にいる蛍をどうしたら守れるか。
そうやって調べたこと考えたことを、皆さんの記録として出していただく。
そして、みんなのやっていることを比較して、ああこれはすごいな、
というように、参考にして、また活動を続けてください。
つまり、川を綺麗にすることと、ホタルがどういう場所にすんでいるか、
ホタルはどういう生活をしているか、皆さんが自分自身で確かめて、
そして報告を書いてもらいたい。
それがホタルを知る事になり、川を大事にすることになるので、
ぜひ、そのような活動をしてください。

須藤 隆一先生から アドバイス

須藤 隆一先生 みなさんの身近なところにある川や池の水はいかがですか?
きれいに見えますか? それとも濁っていますか?
水の中には、たくさんの生き物がいますよね。
たくさんの生き物の中には、ホタルの幼虫もいます。
ですから、水の成分と生き物というのは極めて深い関係があります。
では、ホタルというのは、ものすごくきれいな水じゃなきゃいけないんでしょうか?
そんなにきれいな水じゃなくても、ホタルの幼虫は生きていけます。
私たちは汚れをBODという値で言いますが、
その汚れは、皆さんのところから出る汚れ、下水はだいたい100位なんですね。
ホタルが元気に成長できるBODの値は5以下です。
ということは、下水が20倍以上に薄まっていないとだめなんです。
下水の濃度が高いとホタルの幼虫も生きていけない。
私たちの生活廃水、これは、川や池の中に流してはいけない。
私たちがそういうことを心がけて生活すれば、
ホタルの幼虫も元気に生活できるようになるわけです。
ですから、我々の身の回りのところから、
まずは汚いものを水に捨てない、水に流さない、ということを心がける事によって、
ホタルが元気に生きていける環境を作っていきましょう。

菅原 浩志先生から アドバイス

菅原 浩志先生 こどもホタレンジャーになろうとしている皆さんへ
私が、皆さんに、ぜひやってもらいたいことは、
まず、ホタルやホタルの幼虫、もしホタルがいなければ、
水辺の生きもの、ホタルが食べるカワニナなどを見つけて、
それをしっかりと見つめて欲しいのです。
どんなふうに動くのか、どんなふうに光るのか、
どんなふうに生きてるのか、それを感じてもらいたいのです。
私が皆さんにお願いしたいのは、
もちろんホタルや水辺ののことを本で調べたり、
インターネットで調べることも大切ですが、
実際に、ホタルや水辺の生きものを見たり、
住んでいる場所を触れてみて、感じてもらいたいのです。
勉強する事も大切ですが、感じる事をこのこのホタレンジャーになって、
経験してもらいたいと思います。
感じた事を教えてください。
どんなことを感じたのか、どんなことを疑問に思ったのか、
それをどういう風に調べたのか、そんなことを皆さんから知らせてもらいたいのです。
素晴らしい感じた事を教えてもらえれば、それは、
あなたは、もうすでに、ホタレンジャーになっているわけです。
皆さんの応募をお待ちしています。

竹田 純一先生から アドバイス

竹田 純一先生 皆さんの住んでいるところはどんなところでしょうか?
里地・里山に囲まれているようなところでしたら、
昔、ホタルが住んでいたんじゃないでしょうか?
皆さんに、お願いしたいことがひとつあります。
昔、皆さんが住んでいる場所は、どんなところだったか、
おじいさん、おばあさんに聞いてみてください。
聞き方は、あなたが住んでいる家、
また集落があると思うんですが、その家では、
どこの水を飲んでいたか? その水は、どこから来ているか?
里山に囲まれているのであれば、その山と平野の境にきっと
湧水が出ているんじゃないかと思うんですね。
きっとその湧水を引いてきて、水を利用していたと思います。
その水の量で、集落がなりたっていたんじゃないか、と思います。
ぜひとも、おじいさん、おばあさんに聞いて、その場所に行ってもらいたいと思います。
おじいさん、おばあさんと一緒に行ってください。
そして、その周りにはどんな生き物がいるか、その水は、どのように使われているか、
田んぼに使ったり、畑に使ったり、牛とか家畜が飲んでいるかもしれません。
いろんな使い方があると思います。
その水の流れを調べる事で、ホタルが住める環境なのか、
ホタルが住むとしたらどんなふうにしたらいいのか、
自分たちの暮らしが今、どうなっているか、そんなことを水の湧いているところから、
そして自分たちの生活でどんなふうに水を使っているか、そこから考えてもらうと、
自分たちの暮らしも豊かになって、ホタルのすめる環境もできると思います。
こどもホタレンジャーの仲間と一緒に、いい水辺づくり、いい地域づくりをしてください。
がんばってください。