水辺のすこやかさ指標 みずしるべ
環境省では、川を取り巻く環境を調べる際に活用できる「水辺のすこやかさ指標(みずしるべ)『みんなで川へ行ってみよう!』」を作成しました。
こどもホタレンジャーの活動の中でもぜひ、活用してみてください。川の水、生き物、けしき、ふだんの生活での利用など、川をとりまく全体を川の環境として調べていくため、5つのものさし(指標)を作りました。川を調べるための5つのものさし(指標)は、さらにそれぞれ3~5項目の指標に分かれています。川の様子を見ながら、これらの項目について、3段階で判断していきます。できそうなものさし(指標)からはじめてみましょう。
5つの指標(ものさし)
川の中には、ヤマメ・ウグイなどの魚類、カゲロウ・トンボ・トビケラなどの水生昆虫類、サワガニの仲間、カワニナなどの貝類、ヒルやミミズの仲間などさまざまな生きものが住んでいます。これらをまとめて水生生物と呼んでいます。
水生生物の中でも、とくに、カゲロウやサワガニなど、川底に住んでいる生きものは、水のきれいさのていど(水質)を反映しています。したがって、どのような生きものが住んでいるか調べることによって、その地点の水質を知ることができます。
全国水生生物調査では、30種類の水の中にすむ生きものを選び川にどの生きものが多く見られたかを調べることで、水のよごれの程度を判定しています。判定に使う生き物を「指標生物」といいます。
自然なすがた: 水環境に自然がどのくらい残されているかをあらわします。
- 水の流れる量 : 雨の日でなくても十分な流れがある
- 岸のようす : 土や砂・岩の岸でコンクリートなどで固められていない
- 魚が川をさかのぼれるか : 川の中に障害物がないか、魚道があるかどうか
ゆたかな生きもの: 水環境にいる生きものの豊かさをあらわします。
- 川原と水辺の植物 : 水辺の植物がある
- 鳥のすみ場 : 水辺の鳥がいる、すみ場がある
- 魚のすみ場 : 魚がいる、すみ場がある
- 川底の生きもの : 川底の石にかっ色の藻がある、虫がいる
水のきれいさ: 水のきれいさ、清らかさをあらわします。
- 透視度 : 水のきれいさを調べるために透視度を測る
- 水のにおい : 汚れた水等の流れ込みなどをにおいで測る
- COD : 水のきれいさをCODで測る(自由に選べる調査です)
快適な水辺: 水環境のきれいさや静かさを、人の感じかた(五感)で調べます。
- 景色(感じる) : 川らしくきもちが良いけしきであるか
- ごみ(見る) : 川にあるごみなど水辺の見た目
- 水とのふれあい(触る) : 川にふれたり、入ってみたりした時の手や足の感触
- 川のかおり(かぐ) : 川辺で感じるにおいの質と強さ
- 川の音(聞く) : 川辺で聞こえる音の質と大きさ
地域とのつながり: 水環境と人とのつながりをあらわします。
- 歴史・文化 : 川にまつわる昔からの歴史的・文化的な話など
- 水辺への近づきやすさ : 水辺へかんたんに近づけるかどうか
- 日常的な利用 : 散歩・スポーツなどによく利用されているかどうか
- 産業などの活動 : 漁業や水道などに利用されているかどうか
- 環境活動 : 住民の清掃活動などや環境学習へ利用されているかどうか
「水辺のすこやかさ指標(みずしるべ)」の詳しいパンフレットは、下記よりダウンロードできます。
水環境健全指標2009年版 水辺のすこやかさ指標(みずしるべ)『みんなで川へ行ってみよう!』