3時間目「社会に対する責任」を持ちましょう
動物が苦手な人やアレルギーを持つ人がいることを理解して、ペットが周辺地域に迷惑をかけないよう社会のルールやマナーを守ることも飼い主としての責任です。放し飼いや排泄物放置など、飼い主の勝手な行動は、周囲を不快にするばかりか、自然環境に悪影響を及ぼすこともあります。
周囲への迷惑防止
周囲が迷惑と感じるペットの鳴き声や毛の飛散のほか、公共の場での排泄物、臭いなどは衛生上にも問題があります。日ごろから周りへの配慮が必要です。
繁殖の制限を行う
繁殖をコントロールできず、数が増えすぎて管理できない事例が多くあります。責任を持って世話ができる数で飼えるよう不妊・去勢手術をしましょう。
逃げ出させない、所有明示をする
予測できない出来事でペットが驚き逃げ出し、人にケガをさせてしまう場合があります。しつけや、行動を制御する対策を行いましょう。また、飼い主がわかるように迷子札やマイクロチップをつけましょう。
突然起こる災害に備えて
突然起こる災害からペットを守れるのは飼い主だけです。まずは自分の安全の確保を。災害時のペットの同行避難は原則ですが、逃げ出した時のための身元証明や一時避難後のペットの避難先の確保などの対策も必要となります。避難生活にペットが対応できるよう、周りの人や他の動物に友好的であるように社会性をつけておく、ケージに慣らしておくなどのしつけはもちろん、ペットの防災グッズを用意しておく、ペット同行避難訓練に参加するなど、準備をしておきましょう。
避難所における獣医師による問診、
熊本地震にて(環境省「ペットも守ろう!防災対策」より)
4時間目正しい飼い方を知っておきましょう
ペットの種類によって“飼い方のルール”が異なります。ペットが地域社会から受け入れられるためにも、飼い主は飼い方のルールを守ることが大切です。ここでは犬と猫について、トラブルを防ぐための飼い方の主な例を紹介します。
犬の飼い主が守ること
吠え声が迷惑にならないように
犬が頻繁に吠えると、周囲にとって騒音に。訓練士や獣医師に相談し、なぜ吠えるのか理由を見極めましょう。適正なしつけをすることも必要です。
ふん尿の始末をしましょう
ふん尿の放置は、誰もが不衛生で不快と感じます。散歩の前には排泄を家で済ませ、散歩中はもちろん、普段の居場所のふん尿の片付けも徹底しましょう。
屋外ではリードをつけましょう
リードを放してしまうと逃げたり、人に危害を及ばす可能性があります。犬の行動を制御できる人がリードを持ちましょう。
猫の飼い主が守ること
室内で飼いましょう
猫にとって屋外は、事故・けんか・感染症など、危険が多く、ふん尿などで周囲に迷惑をかけることも。猫にも周囲にも被害がないよう室内で飼いましょう。
不妊・去勢手術をしましょう
猫の不妊・去勢手術は、多頭飼育崩壊を防ぐだけでなく、病気予防やストレス軽減にもなります。雄猫の場合は、マーキング行為の減少にもつながります。
首輪や迷子札、マイクロチップをつけましょう
災害時に限らず、開いた窓やドアからの逸走に備えて、誰が飼い主か分かるよう、首輪や迷子札だけでなく、マイクロチップによる所有明示をしておきましょう。