今月のアクション
ご存知ですか?
夏の風物詩
「打ち水」のコツ
地球温暖化やヒートアイランド現象が問題となっている昨今、日本で古くから行われてきた「打ち水」が、改めて注目を集めています。
家の前をほうきで掃いたら、最後に水を撒く。お清めやおもてなしの意味を持つとともに、涼やかさを得るという風習は、江戸時代には日常的に行われていたようです。
打ち水が暑さ対策に有効な理由、それは「気化熱」にあります。地面に水を撒くと、水が蒸発するときに地面の熱を奪い、温度が下がって涼しく感じるのです。日中の打ち水では、気温が下がらなくても体感温度は約1.5℃下がるとされています*1。毎日の暮らしに取り入れて、夏を快適に過ごしましょう。
打ち水のポイント
ポイント1
時間帯は朝や夕方に
昼は、日差しが強く撒いた水がすぐに蒸発してしまうため、朝や夕方の日差しが弱い時間帯に水を撒くことで、水を地面に長時間保たせることができ、涼しさを持続させることにつながります。特に気温が下がり始めている夕暮れは打ち水との相乗効果で涼しさを感じやすく、おすすめです。
ポイント2
日なたよりも日陰に撒く
打ち水の効果を長持ちさせるには、水がすぐに蒸発しない地面に撒くことがポイントです。そのためには、日なたよりも日陰に水を撒きましょう。日陰がない庭やベランダ、玄関周りは、すだれやグリーンカーテン*1を設置してから打ち水をすると効果が高まります。
ポイント3
水は二次利用が基本
打ち水をする際には、できる限り二次利用水を使いましょう。風呂の残り水、子ども用プールの残り水、雨水、米の研ぎ汁などでも◎。洗剤や汚濁成分を多く含む水は、スリップなどの危険があるので控えましょう。
One More Action!
ベランダへの打ち水も
効果的!
打ち水が効果的なのは、一軒家だけではありません。マンションやアパートでも同様の効果が期待できます。マンションやアパートのベランダはコンクリートでできているため、熱が溜まりやすくなっています。日射の熱を蓄えたベランダの温度は下がりにくく、夜に窓を開けても温かい風が室内に入ってきてしまいます。夕方に打ち水をして、ベランダに蓄えられた熱を逃がしてあげましょう。