ちょっとecoに詳しくなる ecojin's EYE 環境のことを考えるヒントとなる、エコなキーワードを解説します。

今週のテーマ 「緩和」と「適応」

1年で最も多くの台風が上陸する季節を迎えました。台風は毎年のように各地に大きな被害を及ぼしていますが、その被害を拡大させていると考えられる要因の1つが気候変動です。

気候変動への対策には、大きく分けて、気候変動の原因となる温室効果ガスの排出量を減らす「緩和」と、すでに生じている、あるいは将来予測される気候変動の影響による被害を回避・軽減させる「適応」の2つがあります。2019年10月、東日本の広い範囲に甚大な被害をもたらした令和元年東日本台風(台風第19号)は、温室効果ガスによる気温や海面温度の上昇が降水量の増加につながったとする研究もあり、地球温暖化の進行に伴って台風の勢力がさらに強くなるという予測もあります。すでに起きている気候変動の影響、さらに将来予測される影響から私たちの生活や身体を守るためには、防災や高温に強い農作物の開発など、被害を最小限に抑える適応策も進め、「緩和」と「適応」の両輪で取り組んでいくことが重要です。

ecojin's EYE

 適応策には、水害を防ぐ治水事業など大規模なものだけでなく、台風に備えて避難経路を確認しておく、熱中症を防ぐために日傘や帽子を使うといった個人でできることもたくさんあります。日々の生活の中でできる適応策に目を向け、行動していくことが大切です。

写真/PIXTA

【ecojin's EYE】記事一覧へ

CATEGORY