2019年10月18日

花の香り

ピンのアイコン皇居外苑 カテゴリのアイコン北の丸公園ブログ / 季節の便り / 秋の花 / バックナンバー2019

北の丸公園の自然状況をお知らせします。

公園内ではキンモクセイやアベリアが開花し、周辺に香りが漂っています。

キンモクセイ(2019.10.16管理事務所付近にて撮影)

モクセイ科に分類される中国原産の植物で、庭・公園・街路樹などに幅広く植えられます。

花は9月頃から10月頃に咲き、甘い香りが特徴です。

キンモクセイは、同じモクセイ科に属する「ギンモクセイ」と呼ばれる植物の"変種"とされています。

キンモクセイの樹皮(2019.10.15管理事務所付近にて撮影)

名前の由来は、樹皮がサイの皮膚に似ていることからと付けられたとされています。

 ※木犀(もくせい):犀の文字が動物の"サイ"のことを指しています

なお、キンモクセイが日本に渡来した当時、花付きが良かった雄株(オス)のみが好まれたこと、また、挿し木という手法で簡単に増やせたことから、現在の日本で見かけるキンモクセイは、ほとんどが雄株(オス)とされています。

アベリア(2019.10.16北の丸休憩所付近にて撮影)

スイカズラ科に分類される植物で、イタリアで作り出された園芸品種です。

公園や街路に植えられ、花は5月頃から10月頃までの長い期間咲き、香りも持っています。

アベリアはウツギに似た姿と、花が散った後も残る萼(がく)が正月で遊ぶ「羽根突きの羽根」に似ていることから、ハナツクバネウツギ(花衝羽根空木)とも呼ばれています。

キンエノコロ(2019.10.16吉田茂像付近にて撮影)

イネ科に分類される植物で、日本全土の道ばたや荒れ地などに生え、穂は8月頃から11月頃に見られます。

エノコログサの一種で、穂が成熟してくると金色に見えることからキンエノコロという名が付けられたとされています。

エノコログサは漢字で狗尾草と書きます。

狗(えのこ)とは"子犬"のことを指し、また、尾(お)の発音がなまって"ろ"になったため、エノコロと呼ばれたとされています。

キンエノコロ、エノコログサともネコジャラシという別名を持っていますが、それは、ヒトがこれらの穂を使って猫をじゃらして遊ぶ様を言語化したものとされています。

気温もだいぶ涼しくなり、歩きやすい時期となってきました。

今回ご紹介した花以外にも、スイフヨウやタイワンホトトギスが開花・葉の色が変わりはじめ、実も赤くなりつつあります。

これらの植物巡りの散策を北の丸公園でいかがでしょうか。

※暑い時期は過ぎたようですが、念のための熱中症対策・虫刺され対策は十分にお願いします

環境省ではCOOLな次世代の暮らし方でCO2を削減する取り組みを紹介するサイトを開設しています。

(URL https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/index.html

北の丸公園近隣の文化施設等のご案内 

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