皇居外苑ニュース
梅雨明けと蝉時雨


北の丸公園の自然状況をお知らせします。
7月29日に関東地方の梅雨明けが気象庁から発表されました。平年よりも8日遅く、昨年と比べて30日遅い梅雨明けとなりましたが、園内はセミのシーズンまっただ中で、まさにセミの声の雨であふれる「蝉時雨の」時期が到来しました。
それでは、現在、公園内で多く見られるセミについてご紹介いたします。
ニイニイゼミとその抜け殻(2019.7.30管理事務所付近の橋から撮影)
セミ科に分類され、日本全体に分布し、6月頃から9月頃まで"チーー"という鳴き声を聞くことができます。
緑色、茶色、黒色など複雑な模様を持った身体と羽が特徴です。
全身に土を付けたままの状態で地表に出て、大人の腰くらいの高さまでのぼってから羽化を迎えます。
抜け殻はアブラゼミなどより小さいですが、比較的見つけやすいかと思います。
アブラゼミとその抜け殻(2019.7.30芝生地付近の林にて撮影)
セミ科に分類され、日本全体に分布し、7月頃から9月頃まで"ジーー"という鳴き声を聞くことができます。
赤みがかった茶色と黒色の模様の身体と、油にぬれたような羽が特徴です。
抜け殻は樹木から石碑や建物等の人工物まで、様々な場所で見つけることができます。
ミンミンゼミとその抜け殻(2019.7.30芝生地周辺の林にて撮影)
セミ科に分類され、北海道南部から九州にかけて分布し、7月頃から8月頃まで"ミーン、ミンミンミーン"という鳴き声を聞くことができます。
緑色と黒色の模様の身体と、透明な羽が特徴です。
抜け殻はアブラゼミのものとよく似ていますが、主に樹木の葉の裏などで見つかることが多いように感じられます。
樹木に付くセミの抜け殻(2019.7.31芝生地付近の林にて撮影)
アブラゼミとミンミンゼミの抜け殻は非常によく似ているため区別が難しいのですが、誰でも見分けられるポイントを以下にご紹介します。
触角(しょっかく)
頭に付いている触角の毛深さと、根元から数えて3つ目の節部分に違いがあります。
以上が、アブラゼミとミンミンゼミの抜け殻の見分け方ですが、ルーペなど拡大が出来る道具を使うと見やすくなります。
セミの抜け殻は、樹木の高い位置にあったり、風にあおられて根元に落ちているものもありますから、樹木の高いところに手が届かなくても根元の周りを探すと見つかるかもしれません。
また、この時期ならではのイベントを実施する施設もありますので、イベントの参加と共に、北の丸公園で自然観察はいかがでしょうか。
※本格的な夏となりました。熱中症対策・十分な虫刺され対策をしてお越し下さいませ
環境省ではCOOLな次世代の暮らし方でCO2を削減する取り組みを紹介するサイトを開設しています。
(URL https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/index.html)
開館・開園状況・イベントの開催状況については各施設へお問い合わせください。
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北の丸公園の最寄り駅のご案内
運行状況や利用案内は、次の各駅へお問い合わせください。
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九段下駅(東京メトロ東西線・半蔵門線、都営地下鉄新宿線)
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竹橋駅(東京メトロ東西線)
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神保町駅(東京メトロ半蔵門線、都営地下鉄三田線・新宿線)
(順不同)