皇居外苑ニュース
七月のナナフシモドキ(七節、竹節虫)


北の丸公園でナナフシモドキを見付けました。
ナナフシモドキを含むナナフシの漢字名の七節はたくさんの節があるという意味で、7つの節があることではないことと、竹節虫の表記は中国語からきた名前のようです。
英語では Walking Stick(歩く棒)とも呼ばれているようです。
(ナナフシモドキ 2018.7.24撮影)
ナナフシモドキは、夏に成虫が林や草原で見られる昆虫で、主にカシ・コナラ・ケヤキ・エノキ・サクラなどの葉を食べています。
ナナフシモドキを含むナナフシの仲間は枝に擬態することを得意としていて発見が難しい昆虫ですが、今回はシダ植物の上を歩いていたため見付けることができました。
擬態していることが多く目立たないため、あまりいないように思われがちですが、都市部でも自然環境の豊かな場所にいるようです。
よくエダナナフシと間違えられますが、ナナフシモドキとエダナナフシは頭に付いている触角の長さに違いがあり、ナナフシモドキの触角は前足より短く、エダナナフシの触角は前足と同じくらいの長さです。
実はナナフシモドキは単為生殖(一個体だけで殖えること)ができる昆虫で、その影響なのか見掛けるナナフシモドキのほとんどがメスです。
オスは非常に少なくほとんど見られませんが、メスに比べて体が小さくて色が濃く、節々がはっきりとした体型をしていて、腹部に当たる尻尾(腹端部)の最後が膨らんでいるようです。
ナナフシモドキは他の昆虫同様卵で殖えます。卵は3mm前後で乾燥した小さな植物の種のような形をしていて、地面に落ちてしまえば判らなくなってしまうほどです。
(ナナフシモドキの卵の絵図 縦4mm、横3mm程の大きさです。)
また、卵を持ったナナフシモドキが鳥に食べられることにより、ナナフシモドキの卵がフンと一緒に排泄されてそこから孵化することもあるようです。
羽がないためあまり移動できないナナフシモドキが都市の自然の中にいるのは、こういった鳥による卵の運搬が行われているからなのかもしれません。
ナナフシモドキは、敵に襲われたときに逃げるために足が取れやすくなっています。
動きは速くないので見付けた際は触らずにゆっくり観察するようにしてあげてください。
暑さは一段落していますが、これからも暑さは続きます。
環境省では暑い夏をCOOLに地球と人に優しくすごすためのホームページを開設しています。
(URL https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/index.html)
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