皇居外苑ニュース
「かいぼり」始めました。


12月1日(木)に、皇居外苑千鳥ヶ淵における「かいぼり」の水抜きが始まりました。
<千鳥ヶ淵の水門>
「かいぼり」とは、池などで一時的に水を抜き、濠底を露出させることをいいます。
水位を下げて底を空気にさらすことで、一定期間(おおむね3年)の水質改善が期待されるとともにゴミの回収、外来生物の駆除などの生態系改善、水生植物の管理など様々な対策を行うことができます。
皇居外苑濠の水環境対策は、今年の3月に策定した「皇居外苑濠水環境改善計画」に基づき濠水浄化施設の改善と運用を中心として進めていますが、かいぼりは、これを補完する対策として位置づけられています。
<田安門と水門>
水抜き作業は、北の丸公園の田安門の外側の広場にある、千鳥ヶ淵の水門で行われます。
皇居外苑では、過去に平成15年、平成21年に牛ヶ淵で実施した実績があり、その後、一時的に絶滅危惧種のツツイトモ等の水草が発生し、水環境の改善が見られました。今回の千鳥ヶ淵のかいぼりの試行は、今後のお濠の水環境改善のための検討材料とする予定です。
<水門を開く>
水門は大きなハンドルを回転して開けます。午後1時30分、水門が開かれました。水門が開くと、シャワシャワと音を上げて、勢いよく水が流れ始めました。
<千鳥ヶ淵の水流>
近くの落ち葉がゆっくり水門に向かって流れます。
<千鳥ヶ淵の様子>
今後、徐々に水位を下げていきますが、今年度は試行であるため、完全な水抜きは行わず、水面が半分程度残るように予定しています。かいぼりは、これから12~1月にかけて行い、2月の上旬には元の水位に戻す予定です。
<牛ヶ淵側の水門>
千鳥ヶ淵から流れ出す水は、田安門を挟んで反対の東側にある牛ヶ淵の水門に流れます。
<牛ヶ淵の水門の様子>
勢いよく水が流れ出しました。これから1週間ほど時間をかけて、千鳥ヶ淵の水を抜いていきます。