2016年04月20日

穀雨(こくう)の恵み

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本日(420日)は、二十四節気のひとつ「穀雨(こくう)」です。春は天気が変わりやすい季節ですが、穀雨の頃になると空模様も安定してくると云われ、晴れた日には初夏を思わせるような日差しが降り注ぎます。

流れの雨の風景写真

<渓流の庭(北の丸公園内)>

北の丸公園の一角では、自然の渓流を模した流れが新緑に包まれ、都心とは思えないような瑞々しい風景が広がっています。この頃に降る春雨は百穀を潤す恵みの雨とされ、各地の田んぼや畑では農家の皆さんが種まきや苗作りに追われます。

 

ヤマグワの写真

<ヤマグワ(山桑)>

蚕の食草として知られる桑の葉が開きはじめることから、山里では絹をつくるための養蚕の準備をはじめる頃ともされています。北の丸公園の樹林地では、新緑の中でヤマグワが花を咲かせていました。

 

<チャノキ(茶の木)>

穀雨の頃から5月頃に収穫される新芽を摘んだ茶葉は一番茶として喜ばれます。♪夏も近づく八十八夜♪という茶摘み歌でもよく知られていますが、八十八夜に摘み取られた新茶は、不老長寿の縁起物として特に珍重されます。北の丸公園のチャノキも、ずいぶんと新芽を伸ばしていました。

 

オタマジャクシの様子の写真(わずかに後ろ足の気配が見える)

<アズマヒキガエルの幼生(オタマジャクシ)>

北の丸公園の池に生息するアズマヒキガエルの幼生(オタマジャクシ)たちも、ついに後肢が出てきた個体が現れました。季節の移り変わりとともに、いよいよ成体(カエル)への劇的な変態がはじまります。

☆北の丸公園では動植物の採取は禁止しております。桑やお茶の葉を摘んだり、アズマヒキガエルの幼生(オタマジャクシ)を捕まえて園外に持ち出したり、園外から持ち込んだりせず、そっと観察してください。