2016年01月07日

寒咲きの花木が咲きはじめています

ピンのアイコン皇居外苑 カテゴリのアイコン北の丸公園ブログ / 季節の便り / 冬の花 / 皇居外苑・北の丸公園の桜 / バックナンバー2016

暦の上では小寒も過ぎ、いわゆる"寒の入り"の頃となりましたが、暖かい日が続いているこの冬、全国各地から早く咲き始めた春の花がニュースとして伝えられています。

冬枯れの景色が広がる北の丸公園でも、早春の訪れを告げる木の花々が、いつもよりも早く開花しはじめていました。

写真:マンサク(満作)

<マンサク(満作)>

「まず咲く」が名前の由来と云われ、里山に春を告げる花の代表的な木として知られています。北の丸公園では、花木園でいくつかの蕾がほころび始めていました。

写真:ウグイスカグラの小さな花

<ウグイスカグラ(鴬葛)>

春告げ鳥の代表であるウグイスが鳴く頃に咲くことが、この花の名前の由来の一つとも云われています。北の丸公園では、池の西側の園路(通称西大通り)から一つ山側に入った園路の傍らに植えられている木が、日だまりの中ぽつりぽつりと開花しています。

写真:アセビの早咲きの花

<アセビ(馬酔木)>

「この木を食べた馬がまるでに酔ったようにふらふらになった」という逸話から、"馬酔木"という名前でこの木が有毒であることを伝えているというのが、この木の和名の由来とされています。北の丸公園では、工芸館にほど近い下の橋のそばで、スズランの様な可愛らしい花を咲かせていました。

写真:甘い香りが漂うソシンロウバイの花

<ソシンロウバイ(素心蝋梅)>

北の丸公園では、北の丸休憩所(フォレスト北の丸)の前の植え込みに植えられています。黄葉した葉が落ちきらず、まだ枝にたくさん残っていますが、辺り一面には甘い香りが漂っていました。葉の間からのぞき込むと、まんまるの愛らしい蕾がたくさん膨らんでいて、ロウのように透き通った花もだいぶ咲き進んでいました。

カンボケの花の写真

<カンボケ(寒木瓜)>

ボケ(木瓜)の木は、平安時代に中国から渡来したと伝えられ、古くから広く庭木や花鉢として親しまれている代表的な花木の一つです。瓜のような実がなることが名前の由来です。多くの園芸品種が作出されていますが、特に早咲き(寒咲き)の品種群をカンボケ(寒木瓜)として区別します。北の丸公園では、花木園や落葉樹林地などでぽつりぽつりと咲き続けています。

写真:カンザクラ(寒桜)

<カンザクラ(寒桜)>

もともと寒咲きの桜としてよく知られる品種ですが、カンザクラも例年よりだいぶ早く咲き始めています。北の丸公園では、吉田茂像の近くに植えられています。花の蜜を求めて、メジロなどの野鳥たちが大喜びで集まっています。

北の丸公園で、ちょっと気の早い春の花々を探してみてはいかがでしょうか。