11月17日(木) 13:00-14:30

Adaptation

13:00-14:30

タイトル みんなの適応 ネットワーキングと民間セクターの役割
概要 パリ協定において、適応に関する世界全体の目標設定や、各国の適応計画プロセス及び行動の実施などが位置づけられた。適応行動の強化のためにキーとなるのは、各国の民間セクターやメディアを含む多様なステークホルダーの参加促進である。そのためにはGANやAPANなどにおける知見共有も重要となる。
また、適応と持続可能な開発、防災減災には多くのリンケージがあり、それぞれの対策には相乗効果が期待できる。そこで関連する課題や教訓を共有することが重要である。
これらを踏まえ、本サイドイベント(2部構成)では、第1部において、我が国を含む各国ハイレベルの参加者より、適応に関する知見共有のためのネットワーキングの現状等について講演を行う。第2部では、民間セクターからハイレベルの参加者を迎え、各社の経験やこれまでの成果と課題について発表する。
主催/共催
プログラム

セッション
サマリー
適応行動の強化のためには、世界規模での気候リスク情報のインフラ整備と、民間セクターを含む多様なステークホルダーの参加促進が鍵である。第1部では、山本環境大臣から、途上国の適応のNDCを支援するため、「日本の気候変動対策支援イニシアティブ」の下で「アジア太平洋適応情報プラットフォーム」を構築することが発信され、梶原地球環境審議官より、同プラットフォームの活動内容について具体的に説明が行われた。また、10月に開催されたアジア太平洋適応ネットワーク(APAN)フォーラムをホストしたスリランカ、国際適応ネットワーク(GAN)事務局の国連環境計画から、国際的な適応の知見共有の成果ついて報告が行われた。第2部では、我が国民間企業のCEO等から、途上国における適応協力の取組みについて発表が行われた。国際航業株式会社のウー代表取締役会長より、仙台フレームワークや持続的な開発目標(SDGs)、パリ合意は、長期戦略の中でビジネス機会と認識して、環境保護、防災、低炭素分野で国内外で貢献していることについて発表された。NECヨーロッパの池野代表取締社長より、ICTを通じたデータの観測や予測を行い、持続的な開発や気候変動に着目した活動として、フィリピンにおける津波予測や、スペインにおける効率的なごみ回収システムの構築例が取り上げられた。また、損保ジャパン日本興亜株式会社の関CSR部上席顧問より、気候インデックスを活用した保険として、タイの干ばつ事例、フィリピンのバナナ農家への保険、そしてミャンマーのゴマ農家への保険について説明が行われた。
IUCNのアリ博士より、民間企業による技術的提供は気候変動への適応、そして持続的な開発の分野において非常に重要な役割であることが言及された。
質疑応答において、途上国における取組について民間企業の活動を強化するための課題について、質問が挙がり、政策や規制の不足、予算、現地の人材の能力不足等が課題として挙げられた。また、気象データの不足が課題として挙げられ、日本政府の適応情報プラットフォームの役割について期待が述べられた。
キーメッセージ 適応行動の強化のためには、世界規模での気候リスク情報のインフラ整備と、民間セクターを含む多様なステークホルダーの参加促進が肝要。

多様なステークホルダーを巻き込み、知見・情報共有を進めるにあたっては、「日本の気候変動対策支援イニシアティブ」の下で新たに構築する「アジア太平洋適応情報プラットフォーム」や、アジア太平洋適応ネットワーク(APAN)フォーラム、国際適応ネットワーク(GAN)等を活用できる。
各種資料 発表資料 1(英文)(PDF・506KB)
発表資料 2(英文)(PDF・2,073KB)
発表資料 4(英文)(PDF・1,047KB)
イベント風景
  • 11月17日(木)13:00-14:30のイベント
  • 11月17日(木)13:00-14:30のイベント
報告者 環境省地球環境局総務課気候変動適応室