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TEMM25ユースフォーラムに参加して

上田 莉愛
上田 莉愛

南九州大学3年

ユースの役割

今回のTEMMユースフォーラムは忘れられない経験になりました。発表の準備をしていく中で、プラスチックに関する知識や国内・海外のプラスチックに対する取組など、同じ日本ユースから新たに学ぶことが多く、知識を深めながらプラスチック資源循環経済実現のためのアクションについて考えることができました。

中国・韓国ユースの発表を聞き、世界には同じ志を持った若者がいるということを実感し、私達が手を取り合って行動を起こすことで資源循環経済の実現へと進んでいけるのではないかと感じました。発表後には、伊藤信太郎環境大臣に日本ユースが発表した内容について報告する機会をいただきました。とても緊張しましたが、日本ユースで考えた施策や施策に対する思いを伝えることができ、貴重な経験となりました。ユースフォーラムで学んだことを多くの人に伝え、一人でも多くの人がアクションを起こしてくれるきっかけになるよう努めていきたいと思います。

関 貴大
関 貴大

IBM Japan

再認識できたユースの繋がりの大切さ

国を跨いだユースの繋がりの大切さを改めて認識することができたフォーラムでした。

「プラスチック資源循環経済の実現」というテーマの下で三カ国の環境大臣に向けた政策提言を練り上げていくなかで、異なるバックグラウンドを持つ日中韓のユースが「廃プラスチック問題解決」という一つの大きな目標に向け一体となっていく姿を実感できました。

一般的に、政治家や会社員としての議論は、所属組織の代表として利害関係を踏まえた個別最適な提言になってしまいがちです。一方ユースは、国の代表としてそれぞれの想いを背負ってはいるものの、国を超えて本当に実現したい、全体最適を目指した議論・提言ができると実感しました。こうして繋がったユースの輪は、将来また別の立場で繋がった際に、より良い世界を築く大きな一助になると思います。済州島という貴重な自然に溢れる地での、日中韓ユースとの議論や繋がり、伊藤信太郎環境大臣と直接対話し提言する機会、そしてフィールドワークを通じた実践的な学び、いずれもかけがえのない経験でした。この貴重な体験を自分の学びにとどめるだけでなく、周囲を巻き込み次に繋がるアクションに繋げていきたいと思います。

チー 新一
チー 新一

東京農工大学3年

未来を築く連携:東アジアユースが挑む環境問題解決への道

日中韓の三カ国は地理的に近接しており、環境問題のような国境を超えるリージョナル且つグローバルな課題には、国際協力が不可欠です。特に海洋プラスチック問題では、一つの海を共有する日本、中国、韓国の協調の重要性を強く実感しました。他国のユースとの交流に当初は不安もありましたが、文化や経験を共有することで深い絆を築き、三カ国の環境大臣に向けた報告文の作成では各国ユースの意見を反映しながら、一つの成果物を完成させる達成感を味わいました。また、済州島での海洋プラスチック回収やアップサイクルの取組を学ぶことができ、他国の状況を知る貴重な機会となりました。この経験を活かし、今後は国際的なユースの連携をさらに強化し、プラスチック問題の現状を広く知ってもらう活動に尽力していきます。加えて、東アジア地域の視点を大学の研究に取り入れ、研究の質も向上させていきたいと思います。伊藤信太郎環境大臣に成果を直接報告させていただけたことは非常に貴重な経験で、今後の活動の大きな励みとなりました。

波多江 琴美
波多江 琴美

慶應義塾大学3年

国境を越えた私たちの行動

TEMMユースフォーラムを通して、地球市民が環境問題に対して具体的な行動を取るためには、インセンティブが重要であることが共通認識として浮かび上がりました。同時に、共通の課題を見出す一方で、環境問題に関する行政制度や教育制度の違いにも触れることができ、大変有意義な経験となりました。私は今後、金融業界への就職を予定しており、このフォーラムを通して中国や韓国の金融システムの違いを直接体感できたことは、今後の仕事に対する心構えに大いに役立つと確信しています。

さらに、環境問題にとどまらず、三カ国の文化や歴史といった多岐にわたるトピックについても中国、韓国のユースと意見交換を行い、相互理解を深めることができました。ゼミで国際政治を学ぶ中で、平和で皆が幸せな世界を築くには、中心が常に力の競争である国際政治の枠を超えた力学が必要だと痛感しています。このような未来の平和の礎の一端を担えたことを誇りに思い、今後もユース同士が国境を超えた交流を続け、さらなる理解と協力が促進されるよう行動して参ります。

矢野 七実
矢野 七実

国立台湾大学大学院修士2年

共通項を探して

これまで大学院での活動を通じて国際会議に参加する機会はありましたが、今回のように日中韓のユース同士でここまで深く、濃密な議論ができたのは初めてでした。

メディアではしばしば、三カ国の違いが強調されますが、実際に対話を重ねるうちに、いくつもの共通項を見つけることができました。特に「日中韓のごみを減らし、持続可能な未来を創造する」という共通目標があったからこそ、文化や言語、経済状況が異なる私たちが同じ方向を向いて話し合うことができたのだと感じました。

特に海洋プラスチック問題に関しては、三カ国が共有する海の恩恵とその環境保全の重要性を実感しました。今回のフォーラムの開催地である済州島には、日中韓をはじめ、世界中から様々なプラスチックごみが流れ着いていました。この経験から、近隣国として共通の強い問題意識を持って海洋プラスチック問題に取り組むことの必要性を再認識しました。その日、食事を共にしながら同じ課題感を共有することで、今後ユースとして三カ国で取り組みたい施策のアイデアが生まれ、学びを次の行動へと繋げる原動力になりました。

これからは、今回出会ったアジアの仲間たちと協力しながら、共通目標達成のために国境を越えた協力や仕組みづくりを実現していきたいと思います。