感想文

TEMM24ユースフォーラムに参加して

井上 貴哉
井上 貴哉

創価大学4年

日本代表としての役目

TEMMユースフォーラムの当日まで、他の日本代表と共に約1カ月間準備を重ね、思いを込めた発表ができました。三カ国のユース代表による生物多様性に対する取組の発表は大変興味深く、各国の特徴が反映された幅広い取組のサンプルを学び、そして議論する中で、どのような領域で三カ国が協力していくべきか模索することができました。

また自身の語学力(英語と中国語)を活かし、中国・韓国の代表と活発に交流でき、議論や藤前干潟への視察を通して、ユース間での結束を高めることができました。大変光栄なことに私たち日本代表は伊藤信太郎環境大臣にもお会いすることができ、私個人としてはユースフォーラムで発表した内容を直接報告するという重大な役割を担いました。大勢の関係者が集まる中で行われた大臣との面会は大変緊張しましたが、若者が大臣に言葉を直接伝えるという、まさにユースを代表した役目を果たすことができ、大変価値のある成果を残すことができました。TEMMユースフォーラム期間中に支えてくださった環境省やその他関係者の皆様に御礼申し上げます。

高村 理紗子
高村 理紗子

ダラム大学(英国)3年

国の違いを乗り越えた協力への大きな一歩

今回のTEMMユースフォーラムを通して、参加者全員で一致した認識は、アジアの隣国同士である日中韓は「環境共同体」であり、三カ国の協力が必要不可欠であるということです。中国、韓国のユースと議論を重ねる中で、新しい発見と学びを得られることは多く、特に、環境教育について、「デジタルリテラシーの向上」や「企業のESG経営のための教育の強化」という中韓の提案は大変興味深く感じました。最終的に、三カ国の意見をまとめた包摂的かつ力強い提言書を大臣の方々に直接発表できたことは大変喜ばしく思います。

さらに、環境問題にとどまらず、三カ国の文化や歴史等の幅広いトピックについても中韓のユースと意見交換をし、相互理解を深めることができました。このようなユース同士の国境を超えた心温まる交流が三カ国の明るい未来へつながることを願うとともに、一環境を巡る問題や国際協力に、私自身これからも一層尽力していきたいという思いを強くしています。

田村 双葉
田村 双葉

中央大学4年

環境教育における日中韓の協調に向けたユースの力

3日間のプログラムを通して、ユースの力強さを改めて認識することができました。日中韓三カ国は、地理的に近い国同士であり、共有の自然が存在します。このことから、三カ国が足並みをそろえ、同じ志で環境課題に取り組んでいくことには重要な意義を感じています。

今回のTEMMユースフォーラムは、愛知県名古屋市で開催されました。2010年に生物多様性条約の中核となる愛知目標が採択された際の開催地でもあり、生物多様性について特に深いつながりを感じました。三カ国のユース代表はそれぞれ異なるバックグラウンドがあり、多様な意見が議論の中で話し合われました。各国ユース代表との議論から、三カ国の自然関連データの共有や、国を超えたフィールドワークの促進など、協調につながる提言をすることができたことをうれしく思います。

TEMMユースフォーラムで得られた経験をこれからの自身のキャリアに反映させていきたいと考えています。具体的には、環境教育とビジネスの両輪を中心に、サプライチェーンやESG投資といった観点から、持続可能な社会のあるべき姿を見つけていきたいと考えています。

細谷 優希
細谷 優希

グロービス経営大学院/Climate Bonds Initiative

ユース世代から共生の輪を広げていく

「近くて遠い国」そんな風に形容される日本と中韓との国家関係を幼少期から疑問に思い、寂しさを感じていましたが、TEMMユースフォーラムを通して日中韓のユースと国境・言葉・文化など様々な違いを超えて打ち解けることができ、貴重な経験となりました。会議のテーマは「自然と人々が共生すること」でしたが、「多様な国の人々同士がお互いに相手を尊重し共に生きていくこと」と、両者は共に繋がっていると感じました。私たち日本代表ユースは、生物多様性に関する当事者意識を育み生物多様性の保全に貢献できる人材を育てるために、統合的な高校・大学での自然体験教育の機会の創出を提言しました。他国の代表ユースからもユニークな提案がなされ、三カ国大臣への提案では若者の声を政策プロセスに取り入れる重要性が強調されました。

気候変動等の環境課題が深刻化する中で、私たち一人ひとりが責任ある地球市民として立ち上がるとともに、国際社会、政府、企業、地域社会、研究者が手を取り合い、解決を目指して行く必要があります。この会議を通して得た多くのインスピレーションや学びを、自身が関わる環境保護活動に活かしていきます。

溝上 紗雪
溝上 紗雪

東京大学大学院修士1年

自分の視野が広がった3日間

私は本ユースフォーラムに参加して、多様な経歴を持つ参加者から多くのことを学び、またユースの声を国に対して直接届けることの大切さを感じました。

ユースフォーラムの成果となる提言書作成の際は、参加者それぞれの経験や知識を活かして議論が行われ、一つのトピックに対する意見が国によって分かれたりするなど大変興味深いものになりました。社会人の参加者に実際の教育現場で直面している問題を教えてもらい非常に参考になりました。同じ学生の参加者が環境に対する様々な行動を起こしていることにも大変刺激を受けました。

本ユースフォーラムの大きな特徴は、自分たちの提案を直接国に届けられることだと思います。日本のユースを代表して環境大臣に報告するという機会は自分自身にとって大変貴重な経験になったとともに、環境大臣が私たちの話に耳を傾けてくださったことに大きな意義を感じました。このような機会が今後さらに増えることを願っています。