「県民健康調査」は「基本調査」と「詳細調査」に大きく分けられます。
「基本調査」では、行動記録を基に東京電力福島第一原子力発電所事故後4か月間の県民の外部被ばく線量を推計評価し、県民の健康を見守るための基礎となるデータを把握します。
「詳細調査」には、現在の健康状態を把握するための、次の四つの調査や検査があります。
一つ目は、2011年3月11日時点で概ね18歳以下の全県民を対象とした甲状腺の超音波検査です。チェルノブイリ原発事故後に小児の甲状腺がんが多く見つかったことから、子どもたちの甲状腺の状態を把握し、健康を見守ることを目的に実施しています。
二つ目は健康診査です。避難区域等にお住まいだった方に対して、生活環境等が変わったこと等によって生じる生活習慣病等、その予防あるいは早期発見・早期治療につなげるために健診を行っています。
三つ目のこころの健康度・生活習慣に関する調査も、避難区域にお住まいだった方を対象に東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故により生じてしまった不安に対して、支援を行うための調査です。
四つ目の妊産婦に関する調査は、妊産婦を対象に出産や産後の育児に関して放射能を含めた様々な心配を抱える方のための調査です。
調査の全データをまとめた一元的なデータベースを構築し、長期にわたる知見の活用に役立てられます。
本資料への収録日:2013年3月31日
改訂日:2022年3月31日