私たちは様々ながんの原因に囲まれて暮らしています。図の円グラフはアメリカのデータですが、食事やたばこが、がんの発生に密接に関わっているという知見が得られています。放射線を受けると、これに放射線によるリスクが上乗せされるので、がん発生のリスクという面からだけいえば、放射線を受けないに越したことはないということになります。
X(エックス)線検査をしない、飛行機に乗らないようにするといった選択をすることも可能ですが、そうすると、疾患の早期発見ができなかったり、生活が不便になったりします。また、そのような選択をすることで、がんになる危険性が劇的に減るということもありません。なぜなら、放射線以外にもがんになる原因が身の回りにいろいろあるからです。
(関連ページ:上巻P102「がんのリスク(放射線)」、上巻P103「がんのリスク(生活習慣)」)
本資料への収録日:2013年3月31日
改訂日:2019年3月31日