廃棄物・リサイクル対策

廃棄物系バイオマスの種類と利用用途

廃棄物系バイオマスの種類と利用用途

 廃棄物系バイオマスの種類と利用用途の関係は下図に示すとおりで、それぞれの性質によって選択される利用用途に違いがあります。とくに、生ごみに着目すると、飼料化、堆肥化、メタンガス化、エタノール化、固形燃料化が利用用途として挙げられます。

飼料化技術

 基本的には、脱脂・乾燥等による低水分化が主体で、生ごみを熱加工・乾燥処理等と油脂分調整により、粒状の飼料を生産する技術。また、液体飼料(リキッド・フィード)は、資源化可能な食品廃棄物と水を混ぜて成分・水分調整を行い、液状にしたものを豚に給餌する技術で、さらに、特定の乳酸菌を混合して発酵調整し、pHの低下により腐敗の進行を抑制させる場合が多い。

発酵乾燥方式
生ごみから発酵乾燥方式によって飼料が生成されるまでのフロー
蒸煮・乾燥方式
生ごみから蒸煮・乾燥方式によって飼料及びリサイクル油が生成されるまでのフロー
油温減圧乾燥方式
生ごみから油温減圧乾燥方式によって飼料が生成されるまでのフロー
液状飼料化
生ごみから液状化によって飼料が生成されるまでのフロー

安全性の確保(飼料安全法や家畜伝染病予防法などの各種規定に従う必要があります)

堆肥化技術

 好気性雰囲気下で、微生物の働きにより、生ごみを分解し、堆肥を生産する技術

有機性廃棄物から堆肥が生成されるフロー
  1. 異物の混入(排出時と資源化時での異物除去を行う必要があります)
  2. 堆肥の品質(製品堆肥の基準として、「廃棄物処理法」と「肥料取締法」に従う必要があります)

エタノール化

 食品廃棄物のうち澱粉質系(とうもろこし、ムギ等の穀物類と、サツマイモ、ジャガイモ等)と糖質系(サトウキビ、甜菜等)を原料とし、微生物反応によりエタノールを精製する技術

製造・貯蔵・運搬施設の管理(消防法に基づく取扱いに従う必要があり、また、アルコール90度以上のものはアルコール事業法での管理が求められます)

固形燃料化

 生ごみやプラスチックなどのごみを砕いて乾燥させ、成形して固形の燃料を製造する技術

製造・貯蔵・運搬施設の管理(発火や発熱などの固形燃料の取扱いに注意が必要です)

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