知床

顕著な普遍的価値

(ix) 生態系
海氷の影響を受けた海と陸の生態系の豊かなつながり
(x) 生物多様性
動植物ともに北方系と南方系の種が混在することによって、多くの希少種や固有種を含む
幅広い生物種が生息・生育するなど、生物の多様性を維持するために重要な地域

豊かな生命を支える海氷

オホーツク海の知床沿岸域は、海氷ができる海洋の中では世界で最も低緯度に位置しています。海氷ができると表層の海水が冷却されて海水の上下の循環が促進され、海の下層に蓄積されていた栄養塩類が表層まで浮上します。そして春になると、表層は、光合成に十分な太陽光に恵まれるため、下層からあがってきた栄養塩類を利用して植物プランクトンが爆発的に増殖します。こうして海氷によってもたらされた大量のプランクトンは、海- 川- 森とつながる知床の豊かな生態系を支える食物連鎖の出発点となります。

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豊かな生命を支える海氷

海と川と森でつながるいのち

知床の豊かな海は、プランクトンをはじめに、魚類や海鳥類、鯨類などの海洋生物を育みます。シロザケ、カラフトマスなどのサケ科魚類は海から川を遡り、ヒグマや猛禽類の重要な食物資源となります。食べ残された魚もキツネなどの糧となり、最後は土に還り森の栄養分となります。このように知床では海- 川- 陸にわたるダイナミックな食物網が形成されています。また、動植物ともに北方系と南方系の種が混在しており、これらの生物が密接に影響し合って豊かな生態系を形づくっています。この豊かな生態系は国際的な希少種のシマフクロウ、オオワシ、オジロワシなどの種の存続に不可欠な場所でもあります。

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提供/UNESCO世界遺産センター

海と川と森でつながるいのち

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