2018年09月03日

夏期の歌い手たち

ピンのアイコン皇居外苑 カテゴリのアイコン北の丸公園ブログ / 季節の便り / いきもの / バックナンバー2018

北の丸公園では9月に入り、セミの鳴き声はツクツクボウシが多くなりました。

今年、北の丸公園で見付けることができた抜け殻とセミの成虫をご紹介します。

アブラゼミ 最もよく見るセミでジーという鳴き声で油にぬれたような茶色い羽が特徴です。

木の幹やロープなどの様々な場所で抜け殻を見付けることができます。

ミンミンゼミ 日中鳴きます。ミンミン鳴くセミで緑色の体に透明な羽が特徴です。

アブラゼミに次いで抜け殻も多く、様々な場所に付いています。

ミンミンゼミとアブラゼミの抜け殻

ミンミンゼミとアブラゼミの抜け殻の違いは大きさや色だけでは判別できません。

ミンミンゼミとアブラゼミの抜け殻の見分け方は、抜け殻の触角によって行います。

左 ミンミンゼミの抜け殻(毛深くない。根元から三つ目の節が小さい。

右 アブラゼミの抜け殻(毛深い。根元から三つ目の節が大きい。

小さい部分の違いなのでルーペなどで拡大して見ると分かりやすいです。

ツクツクボウシ 名前のとおりの鳴き声で非常に特徴的です。小さなミンミンゼミのようなデザインです。

抜け殻はツヤがなくアブラゼミなどと比べても小さく色が薄いです。

抜け殻はミンミンゼミやアブラゼミなどと同じくらいのところに付いています。

ニイニイゼミ ジーやチーといったあまり目立たない鳴き方をするセミです。木肌と同じような色ですがオレンジ色のW字の背中と羽の下半分が透明なことが特徴です。

抜け殻は泥にまみれていて樹木の下の方にたくさん付いています。

クマゼミ 公園内では一番大きなセミで黒く大きな体と透明な羽をしています。北の丸公園では朝にその鳴き声が目立ち、シャアシャア...と鳴き声を繰り返します。昔は西日本にのみ棲息していましたが近年は関東でも見掛けるようになりました。

鳴いている場所は木の高い所になるので捕まえることが難しい種類です。

(クマゼミの個体は頭から下のみなので実際はもう少し大きくなります。)

抜け殻は他のセミと比べて大きく、顔に泥が付いています。

抜け殻はほとんど見付かりませんが今年はヤマブキに1つだけ見付けることができました。

ここでは、何とか拾うことができた頭のないクマゼミの個体を比較対象としています。

今回紹介したセミの抜け殻を大きさ順に並べてみました。

(左から ニイニイゼミ ツクツクボウシ アブラゼミ ミンミンゼミ クマゼミ)

クマゼミの抜け殻は見付けて手に取ってみるとその体の縦の厚みと大きさに驚きました。

クマゼミとミンミンゼミの比較(写真のクマゼミは頭がありません。)

(横棒が羽を含めた長さ 縦棒が体の縦の長さ 赤線:クマゼミ、頭なし 黒線:ミンミンゼミ)

クマゼミは頭がないとはいえミンミンゼミよりも一回り大きいことが、目測や十字の比較からも見て取れます。

以上が今年、北の丸公園の中で見られたセミの仲間になります。

コオロギやキリギリスの鳴き声が聴こえるようになりました。役者が交代し演目が秋に変わっていくようです。

環境省では暑い夏をCOOLに地球と人に優しくすごすためのホームページを開設しています。

(URL https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/index.html

北の丸公園近隣の文化施設等のご案内 

開館・開園状況・イベントの開催状況については各施設へお問い合わせください。

東京国立近代美術館では企画展・所蔵作品展のほか、「MOMATサマーフェス」7月20日から9月17日が開催されます。

東京国立近代美術工芸館では9月14日から12月9日まで、日本・スウェーデン国外交関係樹立150周年企画展「インゲヤード・ローマン展」が開催予定です。

科学技術館ではたくさんのプログラムやイベントが行われています、詳細は科学技術館のサイトをご覧下さい。

国立公文書館では平成30年度 第2回企画展 「躍動する明治-近代日本の幕開け-」が9月22日から11月4日の日程で開催されます。

昭和館では常設の展示のほか、「昭和館で学ぶ『この世界の片隅に』」7月21日から9月9日の日程で開催されます。

しょうけい館では常設の展示・映像資料のほか、『「みくにの華」から「日傷月刊」まで-傷痍軍人会の紆余曲折-』が7月19日から9月9日まで開催されます。

(順不同)

北の丸公園の最寄り駅のご案内

 運行状況や利用案内は、次の各駅へお問い合わせください。