2017年01月30日

千鳥ヶ淵のかいぼりで水を戻し始めました。

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昨年12月から千鳥ヶ淵のかいぼりを行っていますが、サクラの季節に向けて復水(水を戻すこと)を開始しています。

復水は濠の水質改善のために設置している濠水浄化施設を利用しています。浄化施設は、濠の最も下流にある日比谷濠から取水した水を浄化して、上流にある桜田濠と半蔵濠まで濠水を送り、そこからは標高差に従って下流に流し、再び日比谷濠に戻る仕組みになっています(下図参照)。

今回の復水は、この仕組みで、下流にある日比谷濠からポンプアップした水を半蔵濠に送り、半蔵濠を通って千鳥ヶ淵に流れます。

<濠水浄化施設>

<濠水浄化施設からの水の流れ>

千鳥ヶ淵の面積は東京ドームの約1.4倍と非常に大きいため、数日では元の水位に戻りません。そのため、サクラの季節に向けて早い時期から復水を開始しています。

下の写真はかいぼり期間中と復水作業から約一週間後のものです。右の写真では水面が広がっているのが見られます。

<九段坂公園側からの眺望 左:平成28年12月19日撮影  右:平成29年1月30日撮影>

千鳥ヶ淵のかいぼりはお濠の水環境改善のために実施していますが、今回は今後の実施に向けての試行であり、その結果は、かいぼり実施中に行った調査とこれから継続的に行う調査の結果を分析することで明らかになっていきます。

今回のかいぼりだけでなく、千鳥ヶ淵をはじめとした皇居外苑濠全体の水環境に長く関心を持って下さい。