2011年07月01日

皇居外苑はクールスポット

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皇居外苑は、都心部にある大規模な緑地であり、周囲の市街地よりも気温の低い「クールアイランド」として知られています。また、皇居前広場地区の楠公駐車場などには、太陽熱を蓄積しにくい舗装を使うなどの取組を行っており、朝夕などは夏でも比較的すごしやすいクールスポットといえます。
 節電型のライフスタイルの求められるこの夏、皇居外苑で朝夕を涼しく過ごしてみませんか。

1 クールアイランドについて
大都市では、気温が周りの地域に比べて高くなり、ちょうど熱の島(ヒートアイランド)のようになっています。
これは、地面の大部分がアスファルトやコンクリートで覆われ、また、林立したビルのため風通しや空への熱の放射が悪く、熱をためこみやすくなっていることや、自動車やエアコンなどから排出される熱の量も多いことなどが原因と言われています。
 これに対して、都市の中のまとまった緑地や水面は、水分の蒸発散による冷却効果があり、周辺の市街地よりも温度が低くなる「涼しい島(クールアイランド)」として都市のヒートアイランドを和らげる効果があることが知られています。
皇居外苑は、皇居と合わせて約230ha(サッカーフィールド約300面分)という大規模な緑地となっており、クールアイランドとしての機能を持つことが環境省の調査で確認されています。
 それによると、皇居外苑と周辺市街地の平成19年8月の時刻別平均気温変化を比較すると、一日を通して、皇居外苑の気温は周辺市街地よりも約1.0℃低く、8月中、最大では約2.8℃の気温差が観測された時間帯(夜間)もあったとしています。


図 皇居外苑と周辺市街地の気温比較
(皇居・皇居外苑のクールアイランド効果の観測結果について(お知らせ)」平成20年6月13日 水・大気環境局大気環境課 大気生活環境室 より)
http://www.env.go.jp/press/9832.html


2 遮熱性舗装について
都市には、大量のアスファルトやコンクリートが使われていますが、このような素材は、熱をため込みやすく、昼間に太陽熱を蓄え、夜間に熱を放出するため、ヒートアイランド現象の原因の一つとなっています。
 これに対して日射の約半分のエネルギーを占める近赤外線をよく反射する材料で舗装を行い、路面の温度上昇を抑える舗装を遮熱性舗装(しゃねつせいほそう)といます。
 遮熱性舗装では、通常の舗装と比べ、夏の日中で10℃以上路面温度が低くなり、夕方から夜にかけ、通常の舗装より速く温度が下がります。
 皇居外苑では、平成19~20年度に楠公駐車場(約1.3ha)、馬場先地区(約1.2ha)について駐車場、歩車道の遮熱性舗装を行っています。


図 遮熱性舗装の位置


写真 楠公地区駐車場の遮熱性舗装


この夏は、節電型のライフスタイルが求められていますが。皇居外苑で朝夕を涼しくすごしてみませんか。クールスポット皇居外苑に行きましょう。