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北海道・東北地区「公共建築物のZEB化実現に関する意見交換会・施設見学会」報告

公共建築物のZEB化を含む大幅な省エネルギー化を図ることを目的として、環境省地球環境局地球温暖化対策課地球温暖化対策事業室主催による意見交換会・施設見学会が開催された。

日 時
令和2年2月10日(月)13:30~15:30
会 場
東北大学大学院環境科学研究科エコラボ 1階 第4会議室
(宮城県仙台市青葉区荒巻青葉6-6-20)
参加者
自治体(24名)
開催主体
環境省地球環境局地球温暖化対策課地球温暖化対策事業室
実施機関
一般社団法人サステナブル経営推進機構・株式会社ファースト
東北大学大学院環境科学研究科エコラボ 外観の写真
東北大学大学院環境科学研究科エコラボ 外観

ZEB評価:『ZEB』

プログラム

(1) 挨拶 小林氏(サステナブル経営推進機構) 13:30~13:35

  • 本事業に関する概要の説明、意見交換会の開催趣旨について説明が行われた。

(2) 趣旨説明 下河原氏(環境省) 13:35~14:00

  • 環境省の温暖化対策に関する施策説明と、ZEBに関する補助制度と導入事例について説明が行われた。

(3) 東北大学「エコラボ」のZEB化への取り組みについて 土屋氏(東北大学) 14:00~14:30

  • 2010年に完成したエコラボはecology(エコロジー)・collaboration(コラボレーション)・laboratory(ラボラトリー)の3つの意味が込められており、講義や学科運営の会議・院生の研究室として活用されている。
  • エコラボ建築当時にはZEBという概念はなかったが、環境に配慮したエコハウスという概念で建築された。外気を取り入れる自然換気・地中熱を利用した地中熱空調などの省エネ機器、太陽光発電と蓄電池による創エネといったZEBに関する基本的な設備が導入されていた。
  • 2019年のZEB化対応にあたっては照明をLEDに改修、太陽光発電の増設により、一次エネルギー消費量104%の削減を達成しZEB化を達成している。 災害時のZEB化の有効性として、エコラボは東日本大震災を経験しており、日中に発電したエネルギーを蓄電池に充電できたことから、夜間の照明を確保できたこと、また地中熱空調により、夜間には外気温が零下に達していたが、室内では一定の温度を保つことができ、学科の緊急会議や学生の一次避難先とてエコラボが活用された事例が紹介された。

(4) 施設見学 14:50~15:05

  • エコラボの全体空間の説明と、地中熱に関する熱交換装置と効果について説明を受けた。

(5) 質疑応答 15:10~15:30

  • 参加者より、公共建築物の木質化とZEBの関係性や、ZEBプランナーとの関わり方について質問が寄せられ、活発な意見交換が行われた。
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