環境省地球環境・国際環境協力カーボン・オフセットカーボン・オフセットのあり方に関する検討会

カーボン・オフセットのあり方に関する検討会(第1回)議事概要


平成19年9月6日(木)
17:30〜19:30
虎ノ門パストラル 新館4F プリムローズ

1.開会

 環境省から挨拶、委員の紹介、座長の選出、資料の確認が行われた。

2.議事

(1)カーボン・オフセットのあり方に関する検討会の設置について

  • 環境省から資料1の説明が行われた。

(2)内外のカーボン・オフセットの現状と主な論点について

環境省から資料2の説明が行われた。

(質疑)

  • 森林吸収源を増加させる観点から、森林管理活動も対象として含めることは重要。
  • 植林CDMはルールが難しく、多くのNPOはVER(Verified Emission Reduction)として活用できないかと模索している。
  • カーボン・オフセットのビジネスモデルは多様であり、京都クレジットでオフセットするか、VERでオフセットするかなどはユーザーが選べるようにするべき。
  • 実際に排出削減をもたらしていないプロジェクトからのクレジットは、オフセットに活用できないようにすべき。
  • まずはカーボン・オフセットの定義を明確にすべき。
  • オフセットについては、個人の参加が重要である一方、企業もCSRの視点で関心を持っている。
  • RPS法とオフセットの関係など、オフセットと他の施策との関係に留意する必要がある。
  • 長期的な大幅削減が必要になることを考えれば、少しでも対策に幅がある方が良く、オフセットの対象としてもできるだけ広くカバーするのがよい。
  • 市民に行動してもらうためには、オフセットについてわかりやすく示す必要がある。
  • 「オフセットをした」と認識するために、国別登録簿においてCERを償却することは感覚的にわかりやすい。しかし、VERを使ってのオフセットはどのようにして「オフセットをした」と認識すればいいのかが難しいので、VERも登録簿システム(registry)を作って管理すべき。
  • 海外でのVERをどう取り扱うのかには留意が必要。例えば、CCX(Chicago Carbon Exchange)のオフセットプログラムは、透明性が低いという問題点が指摘されている。
  • 自ら削減に貢献したいと行動するすべての人に手段を提供するという意味で、広く門戸を開いておくことが大事。
  • CO2の排出はコストであるということをいかに社会に組み込んでいくかが大事。オフセットは、CO2の排出コストを価格メカニズムを通じて、社会にビルトインしてみんなで分担していく機能を持つ。

(3)英国環境・食料・地域省(DEFRA)によるカーボン・オフセットの検討状況について

事務局から資料3の説明が行われた。

(質疑)

  • 日本には、他社が実施するから自社でも実施する、というような横並びの風潮があるが、企業にとってはオフセットへの投資も会社の財産を使うということであり、株主総会できちんと説明する必要がある。オフセットに対する何らかのオーソライゼーションが必要である。
  • イギリスにおけるオフセットの認証団体の状況を調べてほしい。
  • イギリスの規則が前提としているオフセットは口座管理されているものか。登録簿の有無で信頼性が異なる。
  • オフセットを広めるためには社会的規範が必要であるが、この点について日本とイギリスは随分状況が異なる。イギリスは日本よりも進んでいてearly stepからsecond stepに移るスクリーニングの時期なのかもしれない。一方、日本はゼロの状態から作るのであり、カーボン・オフセットのシステムが社会に根付くために必要な情報を調査してほしい。

(4)豪州におけるカーボン・オフセットの現状について

事務局から資料4の説明が行われた。

(質疑)

  • オーストラリアでは森林が重視されている。数年前に調査したときにもかなり仕組みができていた。州は森林に価値を付けることで整備を進めていきたいという思惑がある。森林の非永続性についてどういった対応がなされているか調査してほしい。

(5)我が国におけるカーボン・オフセットの取組に関する事例について

事務局から資料5の説明が行われた。

(質疑)

  • オフセットをする場合には、オフセットをする主体がまず自分がどれだけ排出したかを認識することが前提であり、この点でカーボン・オフセット年賀は厳密にはオフセットではなく、寄付といえるのではないか。
  • 何をオフセットするのかという点とともに、個人がオフセットの手段にどれだけアクセスできるのかというアクセシビリティも重要なのではないか。
  • 誰しも生活の中で一定の量排出をしており、それを一部でも相殺するような手段を提供しているのだから、カーボン・オフセット年賀も推進してもいい。
  • CO2問題に取り組まない企業なのか、取り組んでいる企業なのかは企業に対する重要な評価基準になる。つまり、CO2問題に取り組まない企業が何をやっても説得力がない。日本企業の国際競争力をどう維持するのかという問題になる。