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政策対話・地域協力の促進

地域協力メカニズムの促進

第12回 環日本海環境協力会議(NEAC)

2003年11月24~26日 富山・日本

  1. 第12回環日本海環境協力会議(NEAC)は、2003年11月24-26日、日本国富山県富山市において開催された。同会議は、日本国環境省、富山県、富山市及び財団法人環日本海環境協力センター(NPEC)により共同で開催された。会議には、中華人民共和国、日本、モンゴル、大韓民国、ロシア連邦の中央、地方政府及び研究所、並びに国連環境計画(UNEP)の代表が出席した。
  2. 第12回NEACで討議された議題は、以下のとおりである。
    1. 海洋環境の保全
    2. 循環型社会の形成
    3. 地方公共団体を中心とした北東アジア地域の環境協力
  3. 会議ではまず、小島敏郎環境省地球環境局長が開会のスピーチを行い、続いて中沖豊富山県知事、森雅志富山市長が歓迎の挨拶を述べた。
  4. 開会式に続き、黄砂に関するシンポジウムが、多くの聴衆を得て開催された。シンポジウムでは、参加者全員の黄砂に対する理解を深める目的で、基調講演とパネルディスカッションが行われた。「タクラマカン砂漠上空の黄砂:黄砂の東アジアにおける環境影響を考える」と題した基調講演では、黄砂モニタリングについて紹介された。講演では、黄砂の理解はあまり進んでいないこと、黄砂現象は必然的に地球環境と関連していること、そして黄砂研究のためには、国際的な協力が不可欠であることについて注意が喚起された。パネルディスカッションでは、多くの参加者が、各々のモニタリングの現状と結果について報告した。特に、北東アジア地域において黄砂の予測と早期警戒ネットワークを構築することが重要であり、各国が、同地域における黄砂モニタリングデータと技術的手法の共有を推進することが奨励された。近年における黄砂の激しい影響は、草地の砂漠化に因っている面があることを指摘する参加者もみられた。また、会議では、多くの注目を集めているADB・GEFプロジェクトを始めとして、参加者が発表した種々のイニシアティブに留意した。
  5. セッションに先立って、各国及び国際機関の代表が、各々の環境政策の進展について報告を行った。会議で確認された点は、以下のとおりである。
    1. 多くのイニシアティブが既に実施されていること。
    2. これらのイニシアティブには、地域的なものから地球的な環境問題まで、そして都市環境汚染から天然資源管理までの様々な問題を含んでいること。
    3. 報告によって、参加者各々の認識が新たなものとなったこと。
    4. これらの報告は、今後の議論のためのよい基礎となること。会議では、UNEP管理理事会の第8回特別会合及び第5回閣僚級グローバル環境フォーラムが2004年3月に済州島で開催されることを認識した。
  6. セッション1「海洋環境の保全」では、海岸と沿岸の環境に係る様々な努力に焦点が当てられた。会議で確認された点は、以下のとおりである。
    1. 海洋問題は、汚染から、漁業、天然資源管理、環境リスクの評価とマネジメントまで様々な側面を有していること。
    2. このことと関連して、海洋問題は、持続可能な開発を達成するための「ショウウィンドゥ」の役割を果たしていること。
    3. モニタリング、規制、調査、情報、教育、投資戦略、経済的手法などを含む、ポリシー・ミックスを適用することによって、環境保全のイニシアティブを動員するために、多くのアプローチが実施されてきていること。
  7. セッション2「循環型社会の形成」では、各国の公共及び民間セクターによる様々な取組が報告された。会議で確認された点は、以下のとおりである。
    1. 循環型社会を作るためには、様々なセクターが責任と財政負担を分担することが重要であること。
    2. この分野においては、地方公共団体が主要な役割を果たしているが、中央政府もまた組織的支援のために重要な役割を担っていること、同時に国際的な協力もまた推進されるべきであること。
    3. 対処能力向上、経済的インセンティブ及び技術開発を通じて、持続可能な開発を実現するための枠組みの構築が推進されるべきであること。
  8. セッション3「地方公共団体を中心とした北東アジア地域の環境協力」では、この地域においては、参加国の地方公共団体が率先して国際環境協力を推進している事例が報告された。会議で確認された点は、以下のとおりである
    1. この地域においては、地方公共団体による様々な種類の国際協力が進められていること。
    2. このような協力を推進するためには、この会議のような機会を捉えて、経験についての情報交換が重要であること。
    3. 地方公共団体は、国際環境協力における国民、企業、NGOを始めとする利害関係者の参加を強化することについて大きな可能性を有していること。
  9. 全ての参加者は、2004年の第13回環日本海環境協力会議を主催するという韓国の申し出を歓迎した。会議の開催日程、場所、期間及び議題は、少なくとも会議の3ヶ月前に、主催国が他の参加国と協議して決定する。
  10. 参加者は、日本国環境省、富山県、富山市及び財団法人環日本海環境協力センター(NPEC)による、歓待と、第12回環日本海環境協力会議を成功裡に主催したことに対し、深い感謝の意を表明した。

  1. Chairperson’s Summary (74KB)
  2. 議長総括(仮訳) (130KB)

  1. 環境省地球環境局長 小島 敏郎 (162KB)
  2. 富山県知事 中沖 豊 (161KB)
  3. 富山市長 森 雅志 (162KB)

  1. 記念講演の概要 (140KB)
  2. パネルディスカッションの概要 (150KB)
  3. 記念講演資料 (2.2MB)
  4. パネリスト発表資料 (9.5MB)
  5. 中国 (882KB)
  6. 日本[1] (1.9MB)
  7. 日本[2] (747KB)
  8. モンゴル (1.6MB)
  9. 韓国 (4.2MB)
  10. ロシア (53KB)
  11. UNEP/ROAP (96KB)

  1. Keynote Speech (338KB)
  1. Session1: Preservation of Marine Environment (3.6MB)
  1. Session2: Create a Recycling Society (1.0MB)
  1. Session3: Environmental Cooperation of Local Authorities (2.4MB)

  1. Agenda of 12th NEAC (162KB)
  2. List of Participants (162KB)