放射線が、これから生まれてくる子供たちにどのような影響を及ぼす可能性があるのか、チェルノブイリ原発事故前後の先天奇形の発生頻度については、様々な報告がなされています。欧州先天異常監視機構(EUROCAT)や、フィンランド、ノルウェー、スウェーデンの先天異常に関するデータベースを事故前後で比較した結果、奇形発生頻度に変化は見られませんでした。
ウクライナのRivne州、北半分のポリシア郡には、汚染地域で自給自足の生活を送っている人たちがいます。かれらは「ポリシチュクス(森の住人)」と呼ばれるとおり、森で野イチゴやキノコを採り、狩りや漁をして暮らしています。彼らの間で、神経管欠損が増えているという報告があり、放射線によるものかどうかについての評価が待たれています。
本資料への収録日:平成25年3月31日
改訂日:平成30年2月28日