燃料蒸発ガス・VOCとは

燃料蒸発ガス(ガソリンベーパー)とは、ガソリンが蒸発して気体になった状態のことです。SSでの自動車への給油時等の場面で大気中に放出されており、PM2.5(微小粒子状物質)の原因物質のひとつです。

VOCとはVolatile Organic Compounds(揮発性有機化合物)の略称で、塗料やガソリンに含まれるトルエン、キシレン、酢酸エチル等が代表的な物質です。大気中で太陽光との反応により、光化学オキシダント(Ox)やPM2.5に変化します。

VOCが自動車や工場からの排気ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)と、太陽からの強い紫外線を受けて化学反応を起こし、光化学オキシダントが生成されます。光化学オキシダントの濃度が高くなると、白いモヤのような光化学スモッグが発生します。

VOCの発生源には塗料・燃料蒸発ガス・化学洗剤等があります。

PM2.5の発生イメージ画像。VOCが自動車や工場からの排気ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)と、太陽からの強い紫外線を受けて化学反応を起こし、光化学オキシダントが生成されます。
							光化学オキシダントの濃度が高くなると、白いモヤのような光化学スモッグが発生します。

出典:国立環境研究所 環境儀No.5(2002年7月)

VOCに関する資料は、環境省ホームページ(大気環境・自動車対策)に掲載されています。


平成28年度VOC排出割合グラフ画像。
							塗料は38.8%。燃料蒸発ガスは20.4%。
							化学品は6.2%。接着剤は6.1%。印刷インキは5.7%。
							工業用洗剤は5.3%。製造機器類洗浄用シンナーは4.2%。
							ドライクリーニング溶剤は3.1%。食料品等(発酵)は2.9%。
							その他は7.4%。燃料蒸発ガスはVOC発生源の20%を占めています。
							(資料:揮発性有機化合物(VOC)排出インベントリ報告書(平成30年3月)より)

給油時に燃料蒸発ガスを回収する仕組み

計量機のノズルを二重構造にすることで、給油中に放出される燃料蒸発ガスを吸引し、液化して再利用する等します。この対策のことを「Stage2(ステージツー)」といいます。燃料蒸発ガスを吸引することで、ガソリン特有のにおい対策にも有効です。

二重構造化した計量機のノズルイメージ画像。
					 		計量機のノズルを二重構造にした箇所から、
					 		ガソリン給油中に放出される燃料蒸発ガスを吸引します。 二重構造化した計量機のノズル

自動車への給油時に「燃料蒸発ガスを回収する機能を有しない計量機を使用した場合」と「燃料蒸発ガスを回収する機能を有する計量機を使用した場合」を撮影しました。

燃料蒸発ガスを回収する機能を有しない計量機を使用した場合の画像。
							 	給油口付近から黒い煙のようなものが放出されている。 回収する機能を有しない計量機

燃料蒸発ガスを回収する機能を有する計量機を使用した場合の画像。
							 	給油口付近から黒い煙のようなものは見えない。 回収する機能を有する計量機

※視覚的に燃料蒸発ガスを捉えるために、特殊な撮影機器を用いて撮影しています。

e→ASについて楽しみながら学習しよう!

以下よりダウンロードしてお楽しみください。

【e→ASカードゲーム】ゲームをしながらe→ASについて学習できます

カードを短辺綴じで両面印刷し、線に沿って切って作成してください。ルールブックで遊び方を説明していますのでご確認ください。

【e→ASかくれんぼ】イラストの中にe→ASのロゴが隠れています

スタンド、チューリップ、紅葉の3枚のイラストの中に、各4個(ランクS、ランクA、ランクB、ランクC)のe→AS認定ロゴマークが隠れています。

【e→ASぬり絵】e→ASの認定SSの個数により都道府県別にぬり絵をします

e→AS一覧を参考に、都道府県別の認定SSの個数に応じて色塗りをします。

・難易度 低(都道府県名入り)

・難易度 高(都道府県名なし)

【e→ASお絵かきパズル】ルールに応じてマスを塗りつぶすと、 e→ASに関連した絵が作成できます

ルールブックを参考にのマスを塗りつぶすと絵が完成します。

広報活動事例を紹介します

 

Q&A

  • 認定制度
  • 認定SS
  • 燃料蒸発ガス
  • その他
Q1
認定制度が創設された目的は何ですか?
ガソリンを自動車に給油する際に発生する燃料蒸発ガスは、光化学オキシダント及びPM2.5の原因物質の一つであることから、大気環境の保全を図るため、当該ガスを回収する機能を有する計量機を設置した給油所を環境省及び資源エネルギー庁において、大気環境配慮型SS(e→AS)として認定し、広く公表する等により、その普及を促進することを目的とします。

Q2
e→ASとは、どのようなSSですか?また、自動車ユーザーにとって、e→ASを選ぶことはどのようなメリットがありますか?
環境省及び資源エネルギー庁から、燃料蒸発ガスを回収する機能を有する計量機を設置しているSSとして認定を受けたSSのことを言います。自動車ユーザーの皆様は、このe→ASを利用することにより、大気環境保全への取り組みにご協力頂ければと思います。

Q3
e→ASは、何と読みますか?
「イーアス」と読みます。また、ロゴマークも、「e」「→」「A」「S」をデザインしています。

Q4
e→ASの由来は何ですか?
「e = eco(環境配慮)、いい(良い)、A = Air(大気)、S = サービスステーション」を意味し、 あわせて、「イーアス」=「いい明日」、「いいearth」の意味も込めています。 そして、いい明日、地球に向かうという意味を「→」で表現しました。

Q5
ロゴマークは何を表していますか?
計量機とともに愛称である「e」「→」「A」「S」をデザインしています。

Q6
4つのロゴマークの違いは何ですか?
認定ランクの違いです。認定ランクの違いを、色と右上の葉っぱの数で表しています。なお、右上に葉っぱのない黄緑色のロゴマークは、本認定制度を表すロゴマークであり、認定ランクとは関係ありません。

Q7
なぜロゴマークの色やデザインは、SSによって異なるのでしょうか?
認定ランクは、給油所全体における燃料蒸発ガスの回収率によって決定されますので、それぞれのSSの認定ランクに応じた色やデザインのロゴマークを掲示しています。

Q8
SSとは何の略ですか?
Service Station(サービスステーション)の略で、給油所(ガソリンスタンド)を意味しています。

Q9
e→ASは全国にどのくらいありますか?
本ホームページの「e→AS一覧」で件数を確認することができます(情報は定期的に更新されます)。

Q10
e→ASの住所や認定ランク等の情報はどこで調べることができますか?
本ホームページの「e→AS一覧」で住所や認定ランク等を確認することができます。

Q11
e→ASは、外観から見分けることはできますか?
本認定制度のロゴマークにより、e→ASだと見分けられる場合があります。なお、ロゴマークの掲示は義務付けられていないため、ロゴマークの掲示がないSSでも、e→ASである可能性がありますので、詳しくは、本ホームページの「e→AS一覧」でご確認ください。

Q12
e→ASにセルフサービス方式の給油所はありますか?
セルフサービス方式の給油所も認定の対象ですので、詳しくは、本ホームページの「e→AS一覧」でご確認ください。

Q13
e→ASの場所は、スマートフォンやカーナビ等の地図で検索できますか?
スマートフォンのナビゲーションアプリやカーナビで検索できるよう、現在、関係各所に協力依頼をしています。

Q14
燃料蒸発ガスとは何ですか?
燃料蒸発ガス(ガソリンベーパー)とは、ガソリンが蒸発して気体になったものを言います。自動車にガソリンを給油する際に大気中に放出されており、光化学オキシダントやPM2.5(微小粒子状物質)の原因物質の一つと言われています。

Q15
VOCとは何ですか?
VOCとは、揮発性を有し、大気中で気体状となる有機化合物の総称であり、トルエン、キシレン、酢酸エチルなど多種多様な物質が含まれます。詳しくは、環境省ホームページの「揮発性有機化合物(VOC)対策」をご覧ください。

Q16
PM2.5とは何ですか?
大気中に浮遊している2.5μm(1μmは1mmの千分の1)以下の小さな粒子のことで、従来から環境基準を定めて対策を進めてきた浮遊粒子状物質(SPM:10μm以下の粒子)よりも小さな粒子です。PM2.5は非常に小さいため(髪の毛の太さの1/30程度)、肺の奥深くまで入りやすく、呼吸器系への影響に加え、循環器系への影響が心配されています。詳しくは、環境省ホームページの「微小粒子状物質(PM2.5)に関する情報」をご覧ください。

Q17
燃料蒸発ガスは、目に見えますか?
光の反射具合により見えることがあります。「給油時に燃料蒸発ガスを回収する仕組み」に、イメージ動画がありますのでご覧ください。

Q18
計量機とは何ですか?
自動車に燃料を給油する機械のことです。

問い合わせ先

ご質問、ご不明の点がございましたら下記までお問い合わせください。

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