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課題成果報告

4-1404 途上国での生物多様性と地域社会の相乗便益を目指したセーフガード策定に関する研究
研究代表者
所属名・氏名
奥田 敏統
(広島大学)
実施期間(年度)H 26 〜H 28
森林由来の温室効果ガス削減を目的とした熱帯地域での森林減少抑止活動の実施にあたっては、地域住民の便益や生物多様性が損なわれないようにするための配慮が必要とのことから、2020 年以降実施予定の REDD plus では両項目をセーフガードで取り組むべき課題として挙げている。しかしながら「地域便益」や「生物多様性」はガバナンスなどの社会的要因によっては拮抗する可能性が高く、そのため両者のトレードオフや相乗効果に関わる諸要因の指標を抽出し、それらが循環型地域社会の形成・維持にどのような影響を及ぼすのかについて明らかにする必要がある。こうした具体的・定量的な「基準・指標」が示されないままでの「森林囲い込み活動」は、セーフガードの形骸化を招くだけでなく、リーケッジに代表される地域社会の混乱を誘引する。また本来、多様性に富む熱帯林の保全に当たっては、拘束性の弱い温暖化対策の付加的措置としてのセーフガードではなく、むしろ当該地域で培われてきた循環型農業と生物多様性条約の浸透を目指した抜本的な生態系の保全対策とインセンティブメカニズムの確立こそが先行すべき課題である。 本申請課題は、熱帯林を抱える途上国の農村社会の地域便益と生物多様性に着目し、両者の相乗便益を醸成するためにはどのような施策が必要か−という問いに対して、定量的評価が可能な「基準・指標」を抽出し「循環型社会形成のための独自のセーフガード」を提案することを目的とする。研究対象は、未だ森林減少が緩和しないミャンマーとし、同国内のガバナンスの異なる幾つかのサイトを選定する。その上でこれらサイトでの要因(森林面積減少率、世帯収入、住民による生態系再生活動、土地生産力等)とガバナンスとの関係を明らかにし、生物多様性保全による自律的再生能力が地域社会の長期的な便益に対してどのような影響力を持ちうるかについて調査・分析を行う。

成果報告スライド

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報告スライド
4-1404 成果報告スライド PDF ( 1,280 KB)

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