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5.2 参考2 EMASの概要

 EMAS(Eco-Managemene and Audit Scheme)は、1993年に制定されたEU規則に基づき、1995年から、EU領域内の工場等を対象に実施されている制度である。
 その目的は、

  • 事業所におけるEU規則に定めた要求事項に係る環境方針・環境計画等の策定と環境マネジメントシステムの確立及びその実施を促進する

  • 環境マネジメントシステム等の内容及びその実績について客観的・定期的評価を行うことにより、事業所の環境方針の内容、EMS及び環境行動計画の適切性、環境監査の実施状況、環境声明書に記載されたデータと情報の信頼性、適切性を担保する

  • 国民に事業所の環境に関する取り組みについての公平な情報を提供する

こと等にあり、環境声明書(環境報告書)を公認の環境検証人による検証を経て公表することが求められていることに、大きな特徴がある。
 環境声明書(環境報告書)には、次の事項を盛り込むことが求められている。

  • 事業活動の詳細

  • 関与する活動に関わるすべての重要な環境問題についての評価の結果

  • 汚染物質の排出量、廃棄物発生量、原料・エネルギー・水の消費量、騒音その他の重要な環境分野のデータの要約

  • 環境パフォーマンスに関するその他の要因

  • 事業所において実施されている環境方針・計画の内容

  • 次回の環境声明書の提出期限

  • 公認環境検証人の氏名

 1999年9月1日現在で3,005の事業所がEMASに参加している。


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