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第1節 

3 ESCAP (国連アジア太平洋経済社会委員会)

 ESCAPはアジア太平洋地域の経済社会開発のための協力機関として、種々の地域強力プロジェクトやスキームを打ち出しているが、同地域の環境問題についても積極的な取り組みをしてきている。
 59年6月には、東京で「開発への環境の統合−制度的・立法的側面」をテーマとして、ESCAP環境専門家会合が開催された。同会合では、開発政策に対する環境政策の統合、環境保護推進のための制度的整備等の問題が15ヶ国からの専門家により論議された。また、59年9月には第8回産業・技術・人間居住・環境委員会がバンコクで開催され、開発計画への環境配慮の統合活動の強化等が審議された。
 さらに、60年2月11日から12日にかけて、バンコクでアジア環境大臣会議が開催された。我が国からは環境政務次官が出席したが、合計24か国からの代表の参画のもと、アジア太平洋地域の環境の状況報告書の作成、アジア環境宣言と行動計画の採択等につき議論された。その結果、アジアの環境の現況をふまえ、環境保全上健全で持続しうる開発等を目的とした「アジア環境の管理に関する宣言及び行動計画の枠組み」が採択された。

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