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第2節 

2 工業用水の汚濁

 工業用水は、その淡水補給量のうち、約68%を河川水等の地表水、伏流水(うち約半分は工業用水道)に依存しており、原料用、製品処理用、洗浄用等様々の用途に使用されるため、河川水等の水質汚濁は特にその影響が大きい。
 工業用水として使用する場合にはIC等先端技術産業を中心として超純水を使用する業種もあることなど高度の水質処理が必要となっているものも多く、このための費用の増嵩、処理汚泥量の増大等が大きな問題となっている。また、工業用水道事業では、一般に薬品沈殿により水質処理を行っているが、これでは、コロイド状濁質の除去にとどまり、溶解した無機物や有機物等を十分除去することは困難であり、深刻な問題となっている。
 したがって、河川水等の水質汚濁の防止の徹底が強く望まれるところである。

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