4 大阪国際空港訴訟問題
大阪国際空港に係る航空機騒音訴訟は44年以来合計5件提起されたが、このうち46年までに提起された1〜3次訴訟については56年12月最高裁判所大法廷において、過去の損害賠償については大阪高裁判決(1人当たり115万〜35万円)を認容し、一定時間帯の運航差止請求及び将来の損害賠償請求に係る訴えは却下する判決が出された。また、この1〜3次訴訟原告団の家族、近隣居住者等を中心として49年及び57年に提起された4次、5次訴訟についてもこの最高裁の判決を踏まえて和解手続が進められ、59年3月に国が原告らに対して金13億円を支払うことを内容とする和解が成立した。
しかしながら、なお1万3,000人の周辺住民からの損害賠償を求める調停申請が公害等調整委員会に係属中である。