悪臭防止法では、ガスクロマトグラフ等の機器を用いてアンモニア等の8悪臭物質の濃度を規制する方式をとっている。しかしながら、トルエン等の規制対象となっていない有機溶剤系悪臭物質に起因すると思われる悪臭苦情が、例年相当数あるため、これらの物質の主要発生源である塗装工場等において実態調査を行い、規制基準の策定等を検討することとしている。
また、現在の測定方法は、手分析によるもので、一度に測定できる検体数に限度があるため、測定の連続自動化について研究を進めるとともに、類似物質ごとに一括して測定できる方法についても引き続き研究を進めることとしている。
一方、悪臭公害は、その発生源が多岐にわたり、また、ほとんどの場合、低濃度の複合臭であることから、現行の機器測定のみによる規制では限界があるため、人の嗅覚を用いる官能試験法について調査したところであるが、今後、調査結果について検討を加え、評価判定方法も改善を図ることとしている。