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第2節 

2 工業用水の汚濁

 工業用水は、淡水補給量の65%余りを河川水に求めており、河川水の水質の悪化等の影響は大きな問題となっている。すなわち、工業用水は、生産工程の多くの部門に使用されており、水質汚濁の影響を受けやすいため、水質処理にかなりの費用を要するとともに、処理汚でい量も増大している。
 工業用水道事業では、一般に薬品沈でんにより水質処理を行っているが、これでは、コロイド状濁質の除去にとどまり、溶解した無機物や有機物等を十分除去することは困難である。このため、工業用水の供給施設や工場の設備の腐しょく等が生じやすくなっている。

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