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第3節 

5 河川等の浄化対策

(1) 河川等の浄化対策の推進
 河川の浄化対策としては、自己流量が少ない汚濁河川に大河川から浄化用水を導入する浄化用水導入事業と、河床に堆積した汚でいをしゅんせつして、悪臭等の汚濁源の減少を図り、併せて流況を改善する汚でいしゅんせつ事業を実施している。49年度の実施状況は、事業費約32億円で、次のとおりである。
ア 浄化用水導入事業
 隅田川及び寝屋川の浄化用水導入事業は、既に完了した。49年度は、総額約11億円で、中川、荒田川、戸牧川、旧馬渕川、和歌川、旧加茂川、松江市内河川、新町河川の8河川の浄化用水導入事業を実施している。なお、中川の浄化用水導入事業は、洪水時にポンプにより中川の水毎秒200トンを江戸川へ排水するとともに、江戸川の豊水時の余剰水最大毎秒20トンを中川に導入してその浄化を図るものである。
イ 汚でいしゅんせつ事業
 汚でいしゅんせつ事業は、33年度に東京地区の隅田川で着手した後、大阪地区、名古屋地区(堀川)、諏訪地区(諏訪湖)、多摩川、鶴見川等50地区について実施している。
(2) 河川流況改善
 我が国の河川は、年間を通じて流量の変動が著しく、洪水時には水害を頻発させ、渇水時には水量及び水質の面で水利用上の問題を起こすことが多い。このような状況を改善するため、多目的ダム等を建設し、流水の正常な機能を増進することに努めている。
 48年度までに完成したダムは138であり、第4次治水事業5箇年計画の3年目である49年度においては、新規に30のダム建設事業に着手し、継続して231のダム建設事業を推進することにより、積極的に流況を改善し、利水者の取水の安定化及び河川水質の保全を図ることに努めている。
(3) 河川の清潔の保持
 河川を清潔に保持するため、利根川、淀川、大和川、阿武隈川等主要河川について、河川管理者を含む関係行政機関等から成る水質汚濁防止連絡脇議会を設け、関係行政機関等が相互に連絡を取りつつ水質の監視調査を行い、河川の水質改善を図っている。

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