3 温泉
(1) 温泉の現状
48年3月末現在、全国の温泉ゆう出源泉数は1万6,308か所(うち自噴源泉5,242か所、動力の装置された源泉7,554か所、未利用源泉3,512か所)、ゆう出量は1日換算約192万トンに及んでいる。
温泉法は、これらの温泉を保護し、その適正な利用を図ることを目的としており、温泉を掘さくし、増掘し、動力を装置し、又は温泉を公共の浴用若しくは飲用に供しようとする場合には都道府県知事の許可を受けなければならないこととしている。47年の温泉法による全国の許可件数は、土地の掘さく1,078件、増掘120件、動力の装置550件、浴用又は飲用2,109件である。
(2) 国民保養温泉地の整備
温泉地のうち、温泉利用の効果が十分期待でき、かつ健全な保養地として大いに活用される場として温泉法第14条に基づいて環境庁長官が指定した地域を、国民保養温泉地として育成している。49年3月31日現在、59か所7,146ヘクタールを指定している(参考資料14参照)。
国民保養温泉地においては、環境庁長官が温泉利用施設の整備及び環境の改善を図るために必要な温泉地計画を定め、これに基づく公共施設を整備する場合は、保養温泉地施設整備費補助金(補助率3分の1)が交付されることとなっており、48年度においては園地、野営場、駐車場、温泉館等の施設整備を対象として、国庫補助を行った。