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第3節 

2 国連専門諸機関活動への参加

 環境問題の解決のためには幅広い国際協力が要求されるが、この国際協力のうち、現在とくに有益かつ必要なものは、環境対策に関する情報の交換と研究、技術の交流である。このため、わが国は自らの研究成果を広く公開するとともに、諸外国の研究成果を積極的に取り入るよう努力している。このような観点から、前述のように、わが国は「国連人間環境会議」の準備作業に全面的な協力を行なっているほか、WHO、FAO、UNESCO、WMO(世界気象機関)等の国連専門機関やIAEA(国際原子力機関)、ECE(国連欧州経済委員会)、ECAFE(国連アジア極東経済委員会)等国連の各種機関における環境問題に関する諸活動にも積極的に参加している。なかでもユネスコの「人間と生物圏(MAB)」事業計画は生態学を基礎とし、人間と環境との調和ある発展をめざして地球とその資源を合理的に利用し保全するための科学的基礎を提供する目的で、1971年から発足した政府間共同研究調査計画であり、今後の成果が期待されている。

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