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第2節 

5 運輸省

 運輸省における公害防止に関する研究開発は、従来、船舶技術研究所および気象研究所において進められてきたが、新たに、45年7月1日より、船舶技術研究所の交通安全部および交通公害部を母体として、交通安全公害研究所が新設された。その組織は第3-15-3図のとおりである。
 自動車排気ガスについては、交通安全公害研究所でつぎの研究開発が行なわれている。
? 使用過程における自動車エンジンの整備または改善による有害ガス防除に関する研究


? 排気清浄装置の効果に関する試験研究
? 自動車の運輸条件と排気ガスとの関連に関する研究
? 自動車排気ガスの評価法に関する研究
? 自動車排出ガス成分に関する特別研究(特別研究促進調整費による研究)
 また、騒音防止については、「自動車の騒音源に対する防止対策の研究」および「自動車騒音の発生状況と評価および低減に関する研究」(特別研究促進調整費による研究)が行なわれている。
 船舶の油による海水汚濁防止に関しては、船舶技術研究所において、「海上公害に関する研究」が行なわれている。
 大気汚染防止に関しては、気象研究所においてつぎの研究テーマについて行なわれている。
? 中規模大気拡散の解析
? 大気汚染の研究
? 大気汚染物質の物理化学的性状に関する総合研究
? レーザ・レーダー方式の送信・受信システムに関する研究(特別研究促進調整費による研究)
? 臨海気象性状の測定および臨海地帯における補償風および反転風の予測技術の開発等に関する研究(特別研究促進調整費による研究)
 一方、民間企業における研究開発に対して企業合理化促進による試験研究補助金を交付してその助成を図っている。45年度は自動車排出ガスに関する研究3件に対して交付される。

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