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第3節 

2 農林省の調査

 農林省の調査は、45年度に、鉱山および製錬所からの排水によってかんがい用水が汚濁され、農用地が汚染されるおそれのある地域について、米、土壌およびかんがい用水中のカドミウム濃度に関して行なったものである。
 調査結果は、調査対象44鉱山に係る43区域のうち36鉱山に係る35区域に関するものであり、このうち、玄米中のカドミウム濃度についてみると、調査区域内の全調査圃場168中1.0ppmをこえた圃場は2圃場(山形県吉野川水域1.42ppmおよび兵庫県市川(上流)水域1.05ppm)であった。また、168圃場に対する濃度区分別圃場数の割合は、1.0ppm以上が1%であり、全体の99%は、1.0ppm未満であった。
 農林省においては、この調査結果に基づき、精密な汚染調査の実施、対策地域の指定等の土壌汚染防止法に基づく必要な措置を講ずるための都道府県知事の指導その他の措置を講ずることにした。

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