3 交通騒音
(1) 自動車騒音
自動車による騒音は、排気管、タイヤ、エンジンなどから発生する音により形成されており、これが自動車の種類、走行条件および路面の状態等各種変動要素と複雑にからみあって騒音となっている。
現在製造されている自動車の騒音は、時速35kmで走行する自動車から側方7m離れた位置において、64ホン〜80ホンという実情であり、一般に走行速度が大きくなるに比例して騒音も増大している。
このような騒音から生活環境を保全し、さらに人の健康を保護することを目的に、生活環境審議会の答申を受けて、交通騒音を中心とした騒音に係る環境基準の設定作業が進められている。
(2) 新幹線騒音
新幹線は開通以来、年々利用客が大幅に増加しており、東海道の各都市群を結ぶ高速交通機関として重要な位置を占め、44年度までの輸送人員は2.7億人に達しているが、一方、高速による列車騒音が開通当初より問題となっており、現在の技術レベルにおいて可能な騒音防止工事を施行してきているが、今なお苦情がかなり出ている実情にある。
現在までの実態調査によると、騒音の大きさは場所により異なるが、線路の中心から25m離れた屋内で60〜70ホン程度、屋外では80〜90ホン程度である。