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第4節 

2 新幹線の騒音対策

 新幹線の騒音対策としては、建設計画の段階から軌道関係ではロングレールの採用、ゴム製振動吸収パットを使用したレール弾性締結装置の使用、また、車両関係では空気バネを取り入れた新機構台車の採用および遮音効果のあるスカートの取付けなどを施行し、また、必要かつ設備可能なか所には高さ約1〜1.5mの側壁を線路沿いに設置するなどして騒音防止に留意した。
 しかし、開通以来、騒音に関してかなり苦情が出ているので、国鉄では44年5月に新幹線騒音対策研究会を設けて騒音の原因とその対策について調査研究をしており、騒音防止対策の工事にその研究の成果を取り入れている。
 国鉄では開通以来43年までに騒音防止対策として、学校関係4か所、架道橋関係1か所に防音壁を設置したが、44年度においても学校関係12か所、病院関係7か所、橋りょう関係2か所の防音工事を実施している。
 また、このほかに工事等の騒音に対する対策として保線作業の騒音軽減のための低圧配電線回線の取り付け、変電所の防音装置および防風壁の設置等を実施している。

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